【こんな映画でした】1010.[天使にショパンの歌声を]
2019年 3月27日 (水曜) [天使にショパンの歌声を](2015年 LA PASSION D'AUGUSTINE 103分 カナダ)
レア・プール監督作品。これはシネリーブル神戸で予告を観たような気がする。今回はアマゾンプライムで。
原題をそのまま訳せば、おそらく「オーギュスティーヌの受難」ということになるのではないか。オーギュスティーヌは校長、セリーヌ・ボニエという女優。
流れるピアノ曲としてはバッハ・ベートーヴェン・リスト・スカルラッティ、そしてショパンが出てくる。最後もショパンなので邦題にしたのかもしれない。もちろんミスリードではあるが。
授業風景では、ここでも書き取りをやらせている。[ぼくたちのムッシュ・ラザール](2011年 カナダ)と同様に。ここは学校といっても、修道院の経営する私立の寄宿学校。
少々驚かされるのは、キリスト教というか、ここではカトリックだが、それに対する批判がチラホラ出てくるところ。現代社会と宗教とのミスマッチを見るようだ。もっともこの映画は1960年代とのこと。
*
どんな組織でもそうだが、まずは金と名誉が絡む。そんな中で純粋に教育をしていこうとしても、なかなか味方はいないものだ。最終的にこの校長は敗れ、修道院を去ることになる。
ラストシーンはその元校長が親代わりに指導したアリスがピアノコンクールで金メダルを取り、ハグしあうところでフェイドアウト。何かテロップが出るかなとと思ったが、なし。果たしてこれは実話だったのだろうか。
類似の事件はあったのだとは思う。それにしても教育というのは、権力に左右されやすいものだということだ。権力者の意図のままに。