【こんな映画でした】657.[勝利の朝]
2020年 6月 5日 (金曜) [勝利の朝](1933年 MORNING GLORY アメリカ74分)
これはキャサリン・ヘプバーンの出世作ということで。もっともこれでアカデミー賞を取ってしまったので、何とも。
監督のローウェル・シャーマンは初めて。1934年に亡くなっているので、今後ももう観ることはないかもしれない。主人公エバはキャサリン・ヘプバーンで撮影当時25歳くらいか。相手役の脚本家はダグラス・フェアバンクス・Jr、撮影当時23歳くらいか。
渋い脇役アドルフ・マンジューは、[モロッコ](1930)と[オーケストラの少女](1937)を観ていた。
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田舎から出てきた女優の卵が、苦労しながらもついにブロードウェイで主演俳優の代役を射止めたところまでを描く。ラストシーンはその成功に浮かれうっとりとするエバと、かつての女優ネリー・ナバル、今はお針子、と抱擁しているもの。エバは絶頂期のようだが、それに対するナバルは冷ややかな表情のままでいる。これが印象的。そのままエンドマーク。
この先、エバがどのようになっていくかは触れないのだ。なかなかアメリカ映画的なハッピーエンドではなく、どちらかというとヨーロッパ映画的な終わり方だ。
それにしても、やはりこの時のキャサリン・ヘプバーンは、見事に演じていると言うべきなのだろう。もう少し続けて彼女の作品を見ていこう。