【こんな映画でした】751.[モスキート・コースト]
2022年 1月18日 (火曜) [モスキート・コースト](1986年 THE MOSQUITO COAST アメリカ 119分)
ピーター・ウィアー監督作品。この監督の作品も5本目となる。やはりひと味違う。文明を批判し、自然回帰したいという現代人というか、中でもインテリの思考とその実践といったところか。それをティピカルに描く。なおロケ地は中米ベリーズのようだ。
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発明家アリー・フォックスをハリソン・フォード(撮影当時43歳)、ヘレン・ミレンがその妻(撮影当時40歳)。子どもたちはリヴァー・フェニックスをはじめとして四人、やはり良い。彼は同じ年の映画[スタンド・バイ・ミー]にも出ているが、残念なことに23歳で亡くなっている。
内容としては、文明批判をしながら、どうして氷を作る装置をあのジャングルの中に作ったのかがやや不明。また治安に関しては心配をしてなかったようなのも、やや不思議だ。当地での牧師ですら銃を持っていたのに。なおネタバレになるが、その銃でアリーは撃たれて死ぬことになる。
牧師といえば、こんな辺境の地にまでキリスト教が進出していることに驚かされる。ちょうど今トンガでの海底火山の爆発が、注目されているところだが、ここでも宗教はキリスト教とのこと。たしかに土俗的な民族宗教しかない地域ほど、キリスト教は浸透しやすいということだ。言うなれば、思想的に素朴というか低位にある地域ほどそういうことになる。
また別の一面から見れば、この映画は家族とその家族愛を描いたものともいえる。どこまでも父親を信じようとする長男、とことん夫を信頼する妻、ということ。
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