見出し画像

【こんな映画でした】1063.[花咲ける騎士道]

2023年 8月 9日(水曜) [花咲ける騎士道](1952年 FANFAN LTULIPE FANFAN THE TULIP フランス・イタリア 100分)

 クリスチャン=ジャック監督作品。ジェラール・フィリップ主演、相手役女優はジーナ・ロロブリジーダ。「フランス映画パーフェクトコレクション 巴里の屋根の下 DVD10枚組 ACC-129」の10枚目。

 18世紀フランスの、ルイ15世の時代の話ということになっている。彼ら国王たちに対する批判であり、風刺であると考えられる。オープニングシーンで、テロップでその内容を紹介してる。

 オープニングロールが終わった後、ナレーションが始まる。その背景は、当時の人々の姿から始まり、あとは延々と2分45秒間、国王ルイ15世と戦で倒れていく多くの兵士たちの映像が流される。そのナレーションでの言葉とは裏腹に、兵士たちは無残に倒れていくのだが。とまれ、強烈な風刺であり、批判である。

「昔、18世紀半ばのフランスという国では、人々は皆、毎日楽しく暮らしていた。女たちは優雅に過ごし、男たちは戦争に夢中になった。戦争は国王の唯一の楽しみでもあった。
 ところでこの大きな戦いは?(ここから映像は戦闘シーンに)。戦争など皆同じ。何の戦かは重要でないのだ。後世に語り継がれ、歴史の教科書に載りさえすれば。

 "私の羽根飾りの元へ!" "ひるむでない!" "敵よ、発砲したまえ" "兵は死しても降伏せず" これらは人の言葉を引用したもの。

 ルイ15世は皆に愛されていた。帽子が飛ばされようとも、決して冷静さを失うことはない(大砲の砲弾の風圧で帽子が飛ばされる映像)。

 王の兵士たちは、時に歌を口ずさんだ。ピカルディーやアキテーヌなど各地の連隊は礼節をわきまえ、堂々と戦った。そして、この戦いは"レエス戦争"と呼ばれた。王の兵士たちは、戦を大いに楽しみ、戦争は7年間続いた(ここでは兵士たちがバタバタと倒れていく映像)。やがて死者が生存者を上回り、軍隊は縮小しつつあった。そこで新たな兵を集めるため、人里離れた村に徴兵官が派遣された。」

 (徴兵官)「悩みから解放され、悔いなく死のう。偉大な国王にすべてを託すのだ。皆の者よ、ためらうな。入隊した者には十分な報酬もある。さあ、諸君。立ち上がるのだ。栄誉あるアキテーヌ連隊で共に戦おう」

いいなと思ったら応援しよう!