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ドキュメンタリー『羅冠聡を恐れるのは誰か?』

カナダのHOC DOCSドキュメンタリー・フェスティバルで、羅冠聡(ネイサン・ロー)を描いたドキュメンタリー『Who’s afraid of Nathan Law?』が上映されます。「21歳で革命リーダー。23歳で立法会議員。26歳で最重要指名手配者。香港の雨傘革命のリーダーたちに密着し、世界で最も有名な反体制派の1人であるネイサン・ローが、大国を相手に民主化を求めて戦う姿を描いた作品です」

ディレクターは『ジョシュア:大国に抗った少年』と同じジョー・ピスカテラ。黄之鋒(ジョシュア・ウォン)を中心に描いたこの作品はNetflixで僕も観ましたが、非常に優れた作品だったので今回も期待できます。『ジョシュア』では、2012年の反国民教育運動から、2014年の雨傘運動を経て、2016年のデモシスト党首・羅冠聡の立法会議員当選までを描いていたと記憶しています。

その後、議員資格剥奪と投獄、民主化運動の停滞期を経て、2019年の大規模デモ、2020年の国安法による弾圧によって羅冠聡は亡命し、黄之鋒と周庭は投獄という過酷な運命を辿ることになるわけですが、今回の『Who’s afraid of Nathan Law?』ではそれが描かれているのでしょう。

羅冠聡さん本人が言うところでは「これは2014年と2019年の2つの運動を結びつけた数少ない香港のドキュメンタリー映画である」とのことです。予告映像はちょっと地味な気もしましたが、早い時期から、羅冠聡、黄之鋒、周庭といった面々に取材を重ねてきたディレクターによる作品なので、中味の濃いものになっているはずです。

いずれこの作品もNetflixなどで視聴できるようになるものと期待しています。そのころには、『フリーダム』だけでなくもう1冊、ネイサン・ローの著書が日本で刊行されているはずです。

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