漫画原作『トカメネコ』
猫が好きだけど猫アレルギーがある研究生、直海さんに、海外を旅していた父親(定年退職したが、土木技術資格試験のブログとかで稼いでいて悠々自適)から贈られた新種の生き物。モフモフの毛じゃなくて皮膚。成長しても成猫より二回り小さい。
母親も帰国した父親と共に日本一周車中泊の旅に出てしまったので、実家にて一人でこのトカメネコを世話することになる直海さん。最初は奇っ怪な生き物が現れて不安だったが、見てると次第に、意外に可愛いところがいっぱいある。
一話目は、トカメネコが現れ→警戒&観察→可愛いところが意外に見つかり→トカメネコもちょっとなついて来て、まあしばらく暮らしてみようか、となる。
二話目で協力者として獣医さんを父親から紹介される。獣医、藤先生はどんな変な生き物でも「だって生きてるじゃないですか」の一言で受け入れる。ゆえに、直海さんのトカメネコ以外にも少し不思議な生き物をたくさん診ているらしい。藤先生の病院では普通の生き物もいる。直海さんは診察の帰りに間違えて普通の待合室に寄ってしまい、そこで学生時代の片想いの相手、園部(そのべ)に再会する。
三話目。園部は今は小売業の会社員。今はトカゲを飼っていて、子供のころは実家で猫を飼っていた。その上、カメレオンにも憧れがあるという最大の助っ人。園部とトカメネコを交流させる。容易くトカメネコに触れ、意志疎通をしていく園部を見て、直海さんはつらくなる。
四話目。直海さんの実家は曾祖父母の代からの古い家である。昔は立派な庭を見せ合う文化があったので、高台になっている広ろめの庭がある。だが、今は池の水も抜き、棚も雨ざらしで庭木も手入れが面倒な無花果などは抜かれている。直海さんは園芸が趣味の園部に庭を任せることになる。
五話目。園部が実家に通い始めてから、直海さんは自分のつらい経験がちらつくようになる。猫アレルギーの発作が初めて出る前、直海さんは「汚い」と言われるいじめにあっていた。みんながいじめに飽きてなあなあのまま収束した頃には、直海さんは自分から人に触れなくなっていた。その直後に猫アレルギーの発作が出て、「自分は好きなものに触れないんだ」と潜在的に刷り込まれていた。
六話目。最終話。トカメネコと園部との交流が鍵となり、直海さんは自分のつらい経験を乗り越える。
忘れてなかったらネームを切ってみたいと思います。