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AIに自作小説を改変してもらった➁

第二弾です。
この企画の発端は前回にも述べましたが、こちらの記事を参考にさせていただきました。

わたしと白さんの使っている生成AIは違うものです。
私のはチャットをしながら要望を伝えます。白さんの使っているAIは未使用です。「それぞれの用途特化型で、チャットで修正するタイプとは違う。ストーリーやキャラの性格を常に上方修正してくる」AIとのことです。

では、今回も私の自作長編小説「ONE本編」のなかから、一部を抜粋させて頂きます。

 カツミがジェイを必要とし、ジェイがカツミを守る理由(わけ)。シドはそれをよく知っていた。出会いから先の一部始終を見ていたからだ。
 シドの記憶が過去の一点に捕まる。感情が黒いメビウスの輪を描き始める。『あの冬の日』を境に、全てが変わってしまったのだ。ジェイとカツミの関係は必然に。シドにとっては悪夢へと。

 私はいつも『いい人』を演じている。十年も恋人だったジェイに振られても、その辛さに蓋をして、やはり『いい人』である自分を保っていた。本音を見せることが怖かったのだ。そして案の定、本当の私はずいぶんと嫉妬深い、弱い人間のようだ。

 一年前。カツミは入隊直後から周囲の反感をかっていた。ジェイもカツミに興味は示したものの、その視線は冷めていた。最高責任者の息子。注目に値する人物だが、それ以上でも以下でもない。ジェイが見ていたものは、色褪せた写真と同じだったはずだ。
 私はそんなジェイを見て、ほっとしていたのだ。

 ジェイは特権階級に属し、子供の頃は神童と呼ばれていたという。士官学校すらスキップで卒業したような人物だ。特区百年の逸材。そんな人に惹かれないわけがない。
 知的でエレガント。そして狡い優しさの持ち主。一年前まで、私はジェイの恋人だった。公には出来ない秘密の関係だが、十年という歳月を共にした最愛の人。

 だが……。一年前の冬の日、ジェイの世界が一変した。
 日頃のジェイは、常に冷静で乾いた態度だった。他人とは生きる速度が違うような人物なのだ。天才と呼ばれた彼には、手に出来ないものなど何ひとつなかったのだから。

 しかし、あの夜のジェイはまるで別人だった。  ジェイには、日頃のような余裕が全くなかった。握ったこぶしをぶるぶる震わせ、向ける先のない怒りの言葉を、処置室の壁にぶつけ続けた。
 そして、何度も擦り損なったオイルライターと湿った煙草を床に投げつけると、黙したままドアの向こうに消えた。
 あの人に会うために。もう十年も避けていたあの人に会い、事の始末を頼むために。

 ジェイがいなくなった処置室で、私はカツミの手当てに追われていた。ひと言も口をきかないカツミの、心と身体をなんとか救おうと。泥と血の匂いの中で、滲み出る不安を心の隅に押しやりながら。
 カツミの全身は打撲で腫れ上がり、低体温となっていた。特殊能力者ゆえに意識は保たれていたが、表情は凍り付いたまま。見開かれた目には何も映っておらず、こころが死んでいたと言ってもいい。
 とにかくこの窮地をしのがなければ。それも秘密裡に。他人に知られるわけにはいかないのだ。こんなことが公になると、カツミは特区にいられなくなる。

 それからひと月後。カツミの怪我がかなり癒えた頃に、ジェイから別れを告げられた。ジェイはカツミを守ると宣言し、言葉通りに全身全霊をかけて愛情を注ぎはじめたのだ。
 別れを切り出された時には、それほど動揺を感じなかった。カツミは庇護されるべき人物、私はジェイを支える立場、それでいいのだと。ジェイが決めたのなら、何があっても覆らない。ならば、彼の一番の親友でいればいい。
 だが現実はまるで違った。私は自分の心に嘘をついていたことを、すぐに思い知らされたのだ。

 私の持つジェイへの想いは、日増しに募るばかりだ。諦めることなど出来ない。いつかは取り戻そうと思っている。
 こんな子供相手に認めたくはないが、カツミは確かに私の恋敵なのだ。
 ◇
 シドは、黒く濁った感情の沈殿を待てなかった。
「カツミ。フィーアの家族のことは知ってるか?」
「知らない。どういうこと?」

 慎重に間をおきながら口を開いたシドに、カツミが美しい瞳を向ける。シドは用意していた言葉をかけようとして、開きかけた口を一度閉ざした。足元で潮が満ちるように迫っていた闇が、顎を上げてそそのかす。
 自分の言葉でカツミが踏み止まるのか、それともあらぬ方向に走り出してしまうのか。シドには予測がつかない。分からないのだ。毒になるのか、薬になるのか、どちらに転ぶのか。だがその時のシドは、被り続けていた仮面(ペルソナ)を引き剥がされていた。

「少し前に母親が亡くなったんだ。彼には元々父親がいないから、一人きりになったんだよ。カツミが興味を持つ気持ちも分かるけど、今はよすべきだ。フィーアのことを却って傷つけるかもしれないからね」
 重い事実がドサリと落ちた部屋。はじめは驚いたように息を飲んだカツミの顔が、みるみる怒りに歪んでいった。むき出しの怒りに触れて、シドは策の落ち度に気づく。だが、言ってしまった言葉は取り消せない。

「二人して関わるなって言うけど、ずいぶん意味合いが違うんだな」
「どういうことだ?」
「ジェイは独占欲で関わるなって言ってんだろ? でもあんたは、同じことを言ってても俺をけしかけてるじゃないか! それでジェイを裏切らせて、どうしたいんだよ? 元のさやに納まろうってんのか?」
 残酷に真っすぐにカツミがまくし立てた。事実を。ありのままを。シドの押し殺した本心が、カツミという鏡にまざまざと映し出される。

「……かもな」
 シドが瞼を伏せた。立ち上がったカツミが、荒々しく医務室を出て行く。  蓋は開いていたのだ。見破られるほど追い込まれていた。シドの想いは、未練などという言葉では到底足りなかった。ジェイは彼の全てなのだから。  奪われた一年のあいだ、シドは自分に嘘をつき続けていた。みずからを騙すことで心の傷から目を逸らして。

如月ふあ著 ONE 第五話 反発心と興味 より一部抜粋


Copilot が送信しました:
この文章はとても感情的で複雑な関係を描いていますね。カツミ、ジェイ、シドの三者の間にある感情の葛藤や過去の出来事が、物語の核心に迫っているようです。
もしこの物語について特定の部分について話し合いたい場合は、教えてくださいね。また他にお手伝いできることがあれば、何でもお知らせください。

自分 が送信しました:
この文章はわたしが書いた長編小説の一節です。フィーアはカツミの異母兄弟ですが、カツミはまだその事実を知りません。しかしとても興味を惹かれています。ただカツミとフィーアが近しくなると、カツミはフィーアに対して罪悪感を持つことになり、またカツミの恋人であるジェイの知られたくない過去が露呈する可能性があります。シドはカツミとフィーアを近づけて恋敵であるカツミをジェイから遠ざけたいと思っていますが、ジェイの気持ちに反することなので葛藤しています。しかし今は自分の欲に負けて、カツミにフィーアのことを知らせ、フィーアへの興味を増そうと画策しています。

Copilot が送信しました:
素晴らしいプロットですね!キャラクター間の複雑な関係と感情の葛藤がとても興味深いです。カツミ、ジェイ、シド、そしてフィーアの間にある秘密や過去の出来事が、物語に深みを与えていますね。
カツミがフィーアに興味を持ち始めることで、物語がどのように展開していくのか、とても気になります。シドの策略やジェイの過去がどのように影響を及ぼすのか、読者としてもハラハラしそうです。
もし特定のシーンやキャラクターの描写についてアドバイスが必要でしたら、ぜひ教えてください。また、他にお手伝いできることがあれば、何でもお知らせくださいね。

自分 が送信しました:
お願いがあるのですが、現在シドはカツミとフィーアを結び付け、カツミをジェイから引き離そうと画策しています。この策士であるシドの性格を変えて、もっとドロドロとした情念を持たせ、カツミへの同情心やジェイへの想いの間で葛藤を重ね、自分を追い込み、こころの中の天使と悪魔が激しく戦っている描写にしてほしいのです。現在のシドは策士であり、狡く冷徹な部分もありますが、もっと感情に流され、迷い、自己嫌悪になり、自分は我慢をして身をひく立場であるが、どうしてもそれが出来ない状況を描写してほしいと思っています。お願いできますか?

Copilot が送信しました:
もちろんです。シドの内面の葛藤と情念をより深く描写するために、以下のようなシーンを提案します。

 シドは、カツミとフィーアを結びつける計画を進めながらも、その心は激しく揺れていた。カツミへの同情心とジェイへの深い愛情の間で、彼の心は引き裂かれそうだった。
 夜の静寂の中、シドは一人で部屋に閉じこもり、心の中の天使と悪魔が激しく戦うのを感じていた。
 カツミをジェイから引き離すことで、ジェイを取り戻せるかもしれない。しかし、それはカツミを傷つけることになる。シドは自分の欲望と良心の間で揺れ動き、自己嫌悪に陥っていた。

「どうしてこんなことを考えてしまうんだ……」
 シドは自分に問いかけた。ジェイへの愛情が強すぎて、冷静な判断ができなくなっている自分に気づいていた。カツミの無垢な瞳が頭に浮かび、その純粋さに胸が痛んだ。

「ジェイを取り戻したい。でも、カツミを傷つけるわけにはいかない……」
 シドは拳を握りしめ、涙がこぼれ落ちるのを感じた。
 彼の心の中で、天使が「カツミを守れ」と囁き、悪魔が「ジェイを取り戻せ」と叫んでいた。

 シドは鏡の前に立ち、自分の顔を見つめた。そこには、かつての冷徹な策士の姿はなかった。代わりに、愛と憎しみ、希望と絶望が入り混じった複雑な表情が映っていた。

「もう我慢できない……」
 シドは呟いた。彼は自分の欲望に負け、カツミにフィーアのことを知らせる決意を固めた。しかし、その決断がどれほどの痛みを伴うか、彼自身もまだ理解していなかった。

AI生成改訂版
  

Copilot が送信しました:
このように、シドの内面の葛藤と情念をより深く描写することで、キャラクターの複雑さと物語の緊張感を高めることができると思います。いかがでしょうか?他にもキャラクターの描写やプロットの展開についてご相談があれば、ぜひお聞かせください。あなたの物語がどのように進んでいくのか、とても楽しみにしています!


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これはビックリってのが素直な感想でした。見くびってたなあ。
AIには苦手な分野かと思いきや、結構な量の学習を済ませてるんですね。わたしの提案を上手く配置して、納得感のある「葛藤」を描き出していると感じました。
私の提案文章の内容がシンプルなので、それ以上の葛藤は引き出されていない印象ですが、並べ方にそつがなく、自然です。
また静かな夜、鏡などの小道具の使い方が上手いと思ったな。

ということは、こちらの説明の密度によって内容がもっと変化する可能性が高いということかな。
ならば全部読んでくれって話だけど、リンク貼り付けて、まずこれ全部読んでって依頼できるならいいけど、入力必須ならメンドすぎる(おい)

プロットやキャラ設定がしっかりしているのなら、本文はもう書けてしまうんじゃない? って印象ですね。わたしとしてはもう少し語彙を増やして、重厚感を増してほしい印象ですが、そこはデータを渡していない段階なので致し方ない。あの程度の設定開示でもここまで書けることに驚いたなあ。

マガジンにまとめているので、あと一回くらい連載しようかな。
次のテーマは「感動」とかどうだろう。AIが感動をどれくらい表現できるか。ちょっと楽しみじゃないですか? (笑)


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如月ふあ
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