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2020.06

出産予定日より3日はやく、娘はこの世にでてきた。

夜にいつもより重い生理痛のような鈍痛が来て、その日は22時くらいに就寝した。
なんとなく、7月生まれのほうが明るい感じがしていいなと思っていたので、これが陣痛だとは思っていなかった。(というより信じたくなかった)

夜中に痛みで目が覚めて、ダウンロードしていた陣痛アプリで間隔をはかってみる。よく覚えていないけど、いつのまにか5分間隔くらいにはなっていたと思う。
いよいよか、、と思い旦那さんを起こして(びっくりして飛び起きていた)これもアプリでいつでも呼べるようにしていた陣痛タクシーを呼ぶ。
いつ来るかわからない出産だけど、色々と前もって準備ができる今は本当に便利だなぁ。

病院につくまでの少しの時間で痛みは増していた。
でもタクシーの後部座席に座りながら、向かう途中を記録しようと撮影する余裕はまだあった。
(だけどそのデータはなぜかどこかへ行ってしまった…)


小さな産院だったので、幸い他に分娩や宿泊中の産後のお母さんが居なかったこともあり、旦那さんも立ち合いすることができた。着いたのは午前3時頃だった。

もはやここから先の記憶はあまりないけれど、すごく印象に残っているのは腰がくだけるかと思うくらいの陣痛の波がくるたびに、痛みが徐々に下へ下へと変化していることだった。
まるでお腹の中の子が、ほふく前進しながら、出口へ出口へと進んでいるような感覚だった。
結果的に病院についてから5時間で生まれたので、スピード出産だったと思う。

産後の貧血がすごくて、娘と同室になれたのは産後2日目の夜だったと思う。
ふと、目が合ったぬいぐるみ。


小さいころから無類のぬいぐるみ好きで、義理の妹にもらったネコノヒーのぬいぐるみを入院バッグにも潜ませていた私だったけど、娘が生まれてからはぬいぐるみを愛でていた気持ちはすっかり全て娘の元へ注がれてしまい、あれは私の何かを愛でたいという母性だったのかと今更ながら気が付くのであった。




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