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小説サークルはポストカードで無配を作ろう

紀咲です。最近のライフハックでもないんですが、ポストカードで無配を作るのがすごく楽だと感じたので、そのお話をしようと思います。
個人的には、忙しなく準備できて良かったなぁと思ってるので、是非とも一度試してほしいです。


①ポストカードを無配にしたきっかけ

最初は「同レボ!」さんのポストカードをお試し印刷できる、というサービスからでした。
初めて利用した際には発行した本がイラスト表紙だったこともあり、そのイラストを印刷させていただいたのですが、その次にお試し印刷できる時の新刊はデザイン表紙だったため、一瞬「今回ポストカードをお願いするのはやめようかな…」と思っていました。
ですが同レボさんが小説でもできるようにちょっとしたテンプレートを作ってくれていたので、ならば今回は小説にするか!と思って依頼しました。

その時とても便利だと感じたのが、ポストカードは文庫本と同じサイズなので、出していた本に挟んでもあまりはみ出ることがないこと、また固い紙に印刷されているため折れる心配もない、という二点です。角欠けは多少あるかもしれませんが、印刷されている本文が無事なら良いのです。
そういった経緯があり、最近の無配小説は殆どポストカードにしていました。また無配として印刷したA5のものを持ち込んだら、ポストカードの方が便利では?と感じたため、これは布教しよう!と思っての今回の記事になります。みんなやろう。

②おすすめ印刷所

まず印刷所の紹介から。ポストカードはかなりの数の印刷所で対応してくれているので選択肢が多いです。お好きな所で選んでもらって良いかなと考えています。また紹介していない印刷所も参考にしてください。そしておすすめ印刷所があったら是非とも教えてください!

1.KANBI LIVRE

この「ためしてリーブル」なんですが、なんとポストカード50枚が660円(税込)で作れる、というびっくりなもの。
少し前は550円でしたが少し値上げしたとのこと。それでも安すぎる。
お試しと書かれているので何度も使うのは…と考えていたのですが、以前印刷所さんへ行った時
「複数種で揃えたい方はいくつもご依頼されてます」
と仰っていたので、何度利用しても問題ないみたいです。回数制限なども記載がないので、ありがたく利用させていただいています。
ただ一部制限がありまして、こちらだけご注意ください。

・原稿はデータ、RBGモードで作成されたもののみ
・締め切りは毎月第一月曜日朝8時まで、納期は約10営業日

締め切りと納期に関してですが、毎月第一月曜日に受け付けたものを、二週間後ぐらいに発送する、というスケジュールになっています。
そのため、月初から中旬ぐらいまでのイベントに出る場合には前月に入稿しないと手元に届きません。
また発送先も自宅住所のため、イベント会場での受け取りは不可能です。
そういった制約はあるものの、事前に入稿しておけば手元へ届くため、個人的には大変便利だと感じています。
私は下旬以降イベントであれば当月に、そうでない場合は前月に依頼しています。毎月お知らせしているので、HPなどをご確認ください。
KANBIさんはカラーがとても綺麗なので、小説でなくてもイラスト系も大変おすすめです。
また今回の趣旨とは異なりますが、名刺サイズの場合は100枚作ってくれるので、名刺も欲しいなあという方にも向いています。
ほんといつもありがたく利用させてもらっています。

2.おたクラブ

みんな大好きおたクラブさん。こちらもポストカードが簡単に作れます。
前は10枚と少ない数から作れたんですが、仕様が変わって50枚単位になったみたいです。残念。
ですがここの良い所は両面印刷ができることと、みんな大好き全面箔ができることです。

営業日は10・7営業日とありますが、金額が変わるぐらいです。
紙の種類も豊富なので何でもできます。クリア素材に印刷みたいなことも。けれど凝ったことができなくても大丈夫です。小説を作るのなら文章を載せられるだけで良いです。
紙替えて凝ったことがしたいとか、両面印刷がしたいとか、角丸加工したいとかの場合はおすすめです。

3.オレンジ工房

グッズとして作れるのもそうですが、ここは早割入稿する際の特典としてノベルティが作れます。その中にポストカードが含まれているので、もし本をオレンジ工房さんで作る場合はおすすめです。

通常のと特殊紙と選べます

20枚じゃ少ないよ~と思うかも知れませんが、通常より早い日程入稿の場合はグッズを二種作れるので、つまり倍で作れます。嬉しい特典です。
勿論通常のグッズにもポストカードがあり、最小部数は10枚からなので、少ない枚数で構わない場合はおすすめです。

4.プリンパ

元々は名刺やチラシなどを印刷できる印刷所ですが、最近は同人関連の印刷にも力を入れてくれているので。
ここの利点はモノクロやカラー以外の印刷も選べること、紙の種類が大変豊富なこと、少部数も短納期も可能、という部分です。
選択肢が色々あるので、一度は覗いてみて欲しいです。

5.グラフィック(コミグラ)

みんなご存じグラフィックさん。ここもプリンパさんと同じ感じですが、同人誌印刷もやっていてカラーがとても綺麗な所。
こちらもオフセット、オンデマンドでポストカードが印刷できるのでおすすめです。
加工も色々と行えますが、プリンパさんとグラフィックさんだとできること、できないことがちょっとずつ違うので、見比べてみるのも良いのかなと思います。

③作り方

とまぁここまで印刷所のおすすめなどを紹介してきましたが、問題は「どう作るのか」ですね。
ここで紀咲の作り方を紹介します。

まず前提として、イラストソフトが必要です。ないと加工ができないので。
スマホなどの方はMedibang PaintさんとかCanvaさんとかを使うと良いかなと思います。
大体の印刷所がpsdなどで入稿が必要なので、そこは念頭に置いてください。同レボさんのキャンペーンは画像でもOKみたいです。

https://www.canva.com/ja_jp/

なら画像ソフトで文章を打ち込んで作るのか、と聞かれると違います。
ここで大変お世話になるのが「SS名刺メーカー」さんです。

こちら規約にもある通り、個人名義の発行物であれば印刷なども可能です。印刷用に高画質でデータを作ってくれます。
少し大きめで作ると縮小もできてベストなので、私はA5サイズの二段で作成し、サイズを合わせて作成しています。
もし背景付きで印刷がしたい場合は、利用画像の出典を明確にする必要があったりするので、クレジットが必要だったり、印刷がNGなものもあるかと思います。ここだけご注意ください。
画像は自身で商用可能なものを用意して使うこともできるので、そういったことも検討してください。

ということで、まずは「A5ページメーカー」を開きます。
もし画像などをここで設定したい場合は通常のものを、そうでない場合は軽量高速版を利用しましょう。

文章を打つのは勿論やっていただいて、肝心な部分の字組。標準二段でも勿論問題はないですが、私は少しだけ弄ったりしています。
余白を削ったり、フォントサイズを調整したり…でも9pt以下にすると読みづらくなってしまうので、できれば9ptはあった方が良いと思っています。
なので左右と上下の余白を18mm程度にして、文字数を増やしたら良いかなと思います。

余白トリミングなどもできるので必要に応じてください

そんなこんなで文章を作ります。今回はヘンゼルとグレーテルをお借りしました。

967字ぐらい入っています。

もしもっと長く書きたい場合は、数行消してQRコードなどが挟めるようにすると良いと思います。
それから、自分のサークル名やIDなどは付記を利用して入れておきましょう。私はこの前IDを入れ損ねました。

できたものを保存して、次はデータの作業です。
今回はクリスタで、KANBIさん(関西美術印刷さん)のテンプレートをお借りしています。
大きめに作られていることが多いので、縮小してサイズを合わせます。大きいものを小さくする分には問題ないです。

中心に合わせて余白を整えましょう

今回は文字色が付いているのでぱっと見は普通ですが…やはり物足りないですよね。ということで、ここからがポイントです。
同レボ!さんで配布しているテンプレートにはあるのですが、横に一つ飾りを入れようと思います。
今回は手元にあってよく使わせてもらっている、てんぱるさんの素材をお借りします。
素材はこちら。

私は印刷するので有料素材を購入済みです。今回もそちらで使います。
好きなものを一つ選んで選択します。

それっぽい雰囲気になってきました

えーでも色付いてないじゃん…ということで、まずこれに色を付けます。
何でも良いです。一色でもグラデーションでも。今回は簡単に一色にします。
順番は簡単です。
①新しいレイヤーを作る
②飾りにクリッピングする
③色を載せる
です。

①新しいレイヤーを作ります


②クリッピングします。どのイラストソフトにもクリッピングはあるはず、です


③色を塗るとこんな感じ

最後に素材と結合をすればオッケー!とても簡単でしょう?
もしクリッピングの方法が分からなかったら調べてください。多分色々情報が出ます。
そしてクリッピングですが、素材の背景が透過されていないと綺麗にクリッピングされないのでご注意ください。これは有料素材なので綺麗に透過されています。

それっぽくなりました

これでもまぁ何となくは良い感じになっていますが、なんか寂しくないですか?
個人的にはちょっと寂しいので、ここから更に彩っていきます。
そう、周囲を縁取ろうではないか!!

ということで縁取るんですが、個人的にはグラデーションが良い感じかなと思ったのでグラデーションにします。
順番はこれも簡単です。
①新しいレイヤーで縁取りたい部分を選択する→縁取りたくない部分を選択して反転させる
②グラデーションの色設定をする
③塗る
これだけです。

①新しいレイヤーを作り縁取りたくない部分を選択→選択範囲を反転させます

選択範囲ですが、今回は縁部分なので選択が難しいなーと思って反転させています。他に良い方法あったらそれでも良いですし、ちょっとずつ選択して色を変えてなどでも良いと思います。私は今回面倒だったのでがっつり選んでいます。
後は重要なので記載しますが、レイヤーは必ず文章データの上にしてください。この後の作業でてんやわんやします。

②グラデーションの色設定をする

今回は飾りで使った色と合うように緑と黄色を選びました。これからの季節にぴったりの色ですね。

③塗ります

これだとちょっと見づらいので、サンプルになるようにぬりたし必要部分以外を消しておきます

完成データがこちら

なんかそれっぽい感じになりました。ぱっと見は良い感じです。
ぬりたし必要範囲までは縁を作ってくださいね。
これで完成です。飾り部分もグラデーションにして良いし、縁を色グラではなくて飾り枠なんかにしても良いと思います。そこら辺はお好きな感じに。
私はいつもこんな感じにしたり、長めの小説の場合はQRコードを付けたりしています。

こんな感じにしてみるとか

QRコードは支部でも良いしぷらいべったーみたいなのでも良いと思います。生成ツールはいくつもあるので活用して用意しましょう。

と、こんな感じで作り、後はレイヤーなどを統合して入稿すればオッケーです。
今回の場合だと縁が少なめなので、完成品は物足りなさを感じるかもしれません。ぱぱっと作ったのでここだけはご容赦ください。

なので、実際に以前作ったものをご紹介します。文章等はぼかしています。

がっつり縁を入れると良い感じです

文章書く時間を除けば一時間も掛からずに作れると思うので、一つ土台を作っておいて色だけ毎回変える、みたいなことをすると毎回作るのに苦労しません。私もぱぱっと作れるようになったので大変助かるようになりました。

と、以上がここ一年ぐらいやっているライフハックでした。
一度作ればテンプレートとして使えるので一度試してみてはいかがでしょうか?
本当は大きなイベントの前にやるべきでしたが、ちょっと作業が間に合わなかったのでこんな日になりました。すみません。でもどなたかのお役に立てたら幸いです。


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