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安全基地をつくること 〜未来予測の拠り所〜

こんにちは。
千葉県流山市にある、いちばんはじめの親子のコミュニケーションスクール「きいろいぼうし」の中村ともみです。

おしゃべり前の赤ちゃんとママ・パパのコミュニケーション、ファーストサインのレッスン風景や、元司書として絵本や読み聞かせについて、そして、4歳の男の子を育てる日常をお伝えしています。

昨夜、わたしの住んでいる千葉県流山市では雷注意報が発令されていました。
近くに落ちたのでしょうか、大音量の雷鳴が轟きました。


threadsにも投稿したのですが、雷に驚いた息子はわたしにぴったりと張りつき、「雷が落ちて、おうちが火事になっちゃったら、どうしよう」なと言っては寝支度を妨げていました。
そのいたいけな姿を見ながら、思い出したことがあります。

起きていないことを心配する

先日、ドライブのお供、カーラジオから流れてくる番組で、ラジオ・パーソナリティのロバート・ハリスさんが、「起きていないことを心配するのはよそう」という趣旨の発言をしていました。
元来、悲観主義で心配性のわたしは、そのときは、備えあれば憂いなしというではないか、などと心の中で毒づいたものでしたが、お風呂上がりのパジャマ姿で洗い髪のまま、わたしから離れようとしない息子を見るにつけ、この発言は、
「安全な家の中にいるにもかかわらず、雷が怖いからと、そこから先に進めなくなるのはよそう」
という意味だと理解することができました。

いまできていることに目をむける

いまできていることに目を向けてみます。
木の下や軒下で雨宿りしているわけではなく、家の中にいて、雨も風も吹き込んできそうにはありません。
部屋の灯はともり、わたしたちの服は乾いており、暖房も焚かれています。
2階建てではありますが、周囲の木々に比べれば背は低く、雷が落ちてくる可能性は低そうです。
つまり、目下の安全は確保されています。
足の停電に備えて、懐中電灯と毛布などを用意しておけば問題なさそうです。
そして、いちばん重要なのは、家にひとりきりでいるのではなく、親子二人でいるという点です。

ママがいる、ただそれだけで

雷については、これとは別に、息子がまだ1歳だった頃の思い出があります。
夏の終わり、土砂降りとともに雷が鳴りはじめました。
雷を見るのが初めてだった息子は、窓に張りつくようにして外を眺めています。
まだ雷に対して怖いという感情がないんだな、と息子の姿を興味深く見ていました。

しかし、声をかけてわたしがトイレに立った途端、息子は火がついたように泣きはじめました。
息子は、ママと一緒だから平然と雷見物ができていただけで、ママがいなくなるや否や、雷の音や光の迫力に圧倒されているじぶんを思い出したようでした。
わたしは息子に謝りつつ、また一緒に雷を眺めたのでした。

ママがそばにいる
ただそれだけのことが、息子に新しいものを観察する勇気を与えてくれているのだと学びました。

安全基地があるから

昨夜の話に戻ると、雷を怖がる息子に、「ママの代わりだよ」と言ってわたしがふだん使っているナイトガウンを着せ、手早く寝支度を整えると、二人で寝室に入りました。
布団の中でぴったりとくっつきながら横になっていると、息子は安心したのか、雷がまだ止んでいないにも関わらず、寝息を立てはじめました。
息子はいま、ここがじぶんの安全基地であること確認できたのだ、と思いました。

考えてみれば、「雷が落ちて、おうちが火事になる」などと、まだ起きていない未来予測を立てられるほどにーーそれが心配の種であるにせよーー、息子は成長したです。
息子にとっての未来は、大きくなったらパイロットになるとか、次の長いお休みに江ノ電に乗るとか、たいていはわくわくするようなことばかりですが、これからは雷が落ちてくるようなことだって含まれるかもしれません。

そのとき、「起きていないことを心配するのはよそう」と、じぶんを奮いたたせることができるように、わたしが彼の安全基地として、未来予測の拠り所として、しっかりと構えている必要があると感じました。


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