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こんにちは。
千葉県流山市にある、いちばんはじめの親子のコミュニケーションスクール「きいろいぼうし」の中村ともみです。

おしゃべり前の赤ちゃんとママ・パパのコミュニケーション、ファーストサインのレッスン風景や、元司書として絵本や読み聞かせについて、そして、4歳の男の子を育てる日常をお伝えしています。

サイン育児にまつわる誤解についておはなししたいと思います。


赤ちゃんが言うことを聞くようになる!?

赤ちゃんとおしゃべりできるファーストサインと、聞くと、赤ちゃんがおとなの話を理解して言うことを聞いてくれるようになる、と期待するママもいらっしゃいます。
もしかしたらあなたも、そんなママの一人かもしれません。

寝るか、ミルクか、おむつか、抱っこか。選択肢が限られていたころとは比較にならないほど、赤ちゃんの要求は多様になっていますよね。
それなのに、こちらの状況はお構いなしに要求してくる。
お夕飯の支度をしていて手が離せないのに、棚の上のおもちゃが取れない、取ってくれと泣いている。
おしりが汚れたまま、高速ハイハイで部屋を横断したがる。

さらには⁡これからくるという、いわゆる「イヤイヤ期」。
いまだって手一杯なのに、これ以上、大変なになるのかしらと、想像しただけでも深いため息をつきたくなるその気持ち、よくわかります。

ファーストサインへの期待を解剖する

残念ながら、ママのそのファーストサインに寄せる期待は半分正解、半分不正解です。
具体的に説明いたしましょう。

ファーストサインを学ぶと、赤ちゃんがおとなの話を理解して言うことを聞いてくれるようになる。
そういう期待があったとして、

  • 赤ちゃんがおとなの話を理解して

⁡こちらは、正解です。
ファーストサインという身振りを伴った視覚言語を用いることで、ただ、ことばで伝えるよりも、赤ちゃんが理解しやすくなるのは事実です。

  • (赤ちゃんがおとなの)言うことを聞いてくれるようになる

⁡こちらは、残念ながら不正解です。
なぜならば、おとなの話を理解した上で、その通りにするかどうかは、赤ちゃん自身が決めることだからです。

赤ちゃん自身が決める

おとなだってありますよね。話や指示は聞いて理解しているけれども、
⁡ちょっといやだな
面倒だな
いまはできないな
⁡というとき、指示を後回しにしてしまうこと。

赤ちゃんだっておなじです。
ママはお風呂に入ろうと言っている。
お風呂は好きだけど、いまはまだこのおもちゃで遊んでいたいんだ。
だから、ノー

⁡こうやって、ときにはノーを出しながら、それを受け止めたり、受け止めてもらったりを繰り返すことが、親子のコミュニケーションです。
ファーストサインを学ぶと、この双方向の親子のコミュニケーションができるようになります。
おとなからの一方通行の指示が通りやすくなるわけではないということ、ご理解いただけたかと思います。

ファーストサインで、お子さまがまだおしゃべり前の赤ちゃんのうちから、お互いを尊重しあえるコミュニケーションづくりを目指していきましょうね。

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