6月に読んだ本



※内容のネタバレあるので注意※


9割BL小説。あとはキャラクター小説とか。
私が読んだ順番にご紹介しているので、BLとキャラクター小説で分かれていません。



1.最推しの義兄を愛でるため、長生きします!  4/朝陽 天満 先生

ついに4巻。
前巻でゲームのメインシナリオを終えた主人公たち。ゲームでの話はここで終わりだったけれど、転生しているので人生はまだ続く。
ゲームではいい感じに終わったけれど、現実ではそうもいかず後処理等で(主に義兄と義父が)追われる事に…。
そしてその間に中等部最高学年になった主人公。今まで仲の良かった友達とクラスが離れてしまい、ぼっちに…。その新しいクラスメイトから虐められてしまい…。
今までイチャイチャしていたくせにただの義兄弟だった2人、ついにこの巻で婚約者に!長かったねぇ〜!!そしてまだまだ話は続く。
もう次で完結かな!?とは言わないよ…ずっと続いてね…。



2.その手に、すべてが堕ちるまで: 孤独な半魔は愛を求める/コオリ 先生

嵌められて多額の借金を負ってしまったエランは返済するしかなくなり、一日でかなりの額が稼げる見世物小屋で働く事に。
仕事は魔獣と交わる事!エッ………。
そこの座長あるルチアに何故か気に入られ、1日目からとんでもないプレイをさせられてしまう。
実はルチアは半魔であると知り、その孤独を知り、ちょっとずつ近づく2人だったが…。
ルチアが触手の半魔なので触手プレイがメインです。結構エグい事やってますが、2人が幸せならOKです…。



3.殺したい子/イ・コンニム 先生

校舎裏で女子生徒の死体が発見された。容疑者は親友の女の子。
本人から語られず、周りの人間たちが好き勝手に発言する。
作者の言葉にあるように「真実」と「信じるという事」の物語。同じことのように感じるけれど、実は違う二つ。信じるものが真実とは限らないし、真実が真実として語られることがない時もある…。
親友が犯人じゃない→犯人かも…と読み手も自然に思わされるのにゾッとした。
そして事件の真実はなんて事ない、単純だった。でもそれが語られる事はもうないんだろうなぁ。



4.白銀の人狼は生贄の王子に愛を捧ぐ/伊達 きよ 先生

父からはどうでもいい存在と思われ、母からは装飾品だと思われている第八王子のシャニは国のやまがん守ってくれている人狼族の生贄として雪山へ…。
本来ならば娘を向かわれるところを王子である自分が行き、殺されると思っていたが…!?
どことなく似ている2人。お互い恋愛初心者すぎてニィルの想いは1ミリも伝わっていないのが面白い。
あまりお喋りするタイプではない2人だけの静かな空間、あまりにも良すぎる…。



5.花霞の祝歌/宮本 れん 先生

好きが高まると花びらが舞う、花の民のルスラン。幸福の民とも呼ばれ、結婚すると富や名声を得ると伝えられていたことから、色々と巻き込まれやすい民のため、地図にものらない谷でひっそり暮らしていたある日、国の王の花嫁として城に迎えられる事となったが…。
ルスランは一眼見て好きになったが、どうやらルスランは王であるナフルーズの亡くなった想い人とそっくりなようで!?
ルスランの命があやゆくなるまでナフルーズがうじうじしていてルスランがあまりにも可哀想すぎる。
が、話の流れとして次第に体調を崩して弱っていく受けが良かった。本当に。
体の弱い受けが好きなので。



6.刀  文豪怪談ライバルズ/東 雅夫 編

2年前くらいから(もっとかも)ちょっとずつ読んでた刀に関する怪談アンソロジー。
基本的には刀を持った事で殺し殺されれ自害して…の話が多い。
やっぱり日本人にとっての刀って美しいとか武器だとかいうだけじゃないんだぁ…と。この刀で殺された人の念が残ってるって考えるのは日本人特有なのかな?
それにしても、皆川博子先生。ずっとなんとなくこの人の作品は私好きそうだ…と思っていたらちょうどアンソロに一つ短編が載っていたので読んだらやっぱり好きなタイプの作品だった…。
別の作品も読んでみよう。



7.偏屈なクチュリエのねこ活/月村 奎 先生

スキャンダルで干された元アイドルのリオンはある日酔っ払いに絡まれていたところを洋裁店の店主に助けられ(?)る。そのまま保護され、過ごすうち好きになってしまう…。
愛される事に飢えたリオンと、一つの愛を終えた大我。世界にひとりぼっちになってしまった2人の奇妙な同居生活。
リオンのためにパパッとお人形を作ったり(表紙のうさちゃん)、人形の洋服を作ってやったり、不器用な優しさがたまらん。
元妻が頻繁に家事しにやってくるの、普通のBLだったら修羅場すぎるけど、何故かこの人は大丈夫な女だ…と安心して2人を応援できます。



8.海風デリバリー/蒼月 海里 先生

海を見たことのない少年・ソラは高校卒業後、憧れの電動ジェットボード“ストリームライド”を使った配達をする会社に就職。
ライドの扱いがうますぎる無口先輩、優しすぎるイケメン社長、ツンデレメカニック先輩と楽しく仕事をこなすうち、自分は人々の想いを運んでいるんだと気付く。
そして配達の邪魔をする海賊まであらわれて、海は大変な事に…!?
蒼月先生、久々の元気溌剌主人公。このテンションの高いキャラクターがいると蒼月先生の作品は途端に楽しくなるんだ…。結構最近クールな主人公たちが多かったので、ぜひこれも続編を期待したい…!



9.もりのかいぶつ/加藤 元 先生

父はいつも家にいなくて、母は自分の都合のいい事しか聞かない。ある日母が家を出て行き、父の妹と暮らす事になり、新しい生活が始まる。
ずっと好きだった男性の名前をそのまま付けられた“娘”優(すぐる)の小学生から大学生までの成長譚。
ずっと変わらない母にビシッとモノを言えた時、父に力で勝った時、すごくスッキリした。
家族の形って一つじゃないと言えば簡単だけれど、これもまた姪と叔母と猫の一つの家族の形。
友達とたまに話す人の違いもまた難しいけれど、優にもちゃんと優のことを考えてくれる友達ができて良かった。



10.教祖の作りかた/真梨 幸子 先生

夫は詐欺にあい、一軒家もそれぞれの実家にお金を借りて建て、それでもなんとか暮らしていたところに息子が脱税しており、一千万円の督促状が届いた…。そんな現実から一瞬でも目を逸らしたくて参加した高校の同窓会で、自分を慕っていた男性と再会する。
その人は弁護士をやっていて、脱税を免れる方法がひとつあるという。それは宗教をすること。
そこから始まるある事件とある宗教の話。読者も一瞬騙されるような、一話ごとに視点の変わる話に、ラストにはおいおい…となること間違いなし。
後味の悪さは保証された誰も救われない。
最初はわ〜こっからどうなるんだ!?と思っていた矢先、頼みの綱のような人物が殺されてしまい、宙ぶらりんにされる。ここからあのオチに持っていけるのはすごい。




11.追放された元王子様を拾ったら懐かれて結婚して家族になりました/萱森 まや 先生

両親が亡くなり、1人で暮らしていた所にある日ボロボロの男性が玄関で倒れていた…。
生きていたのだ体を洗い、食事を与えたところ実は元王子様だった!?
出会ってからお付き合いするまで超スピード。そこから王様や元婚約者に許してもらうまでも早すぎて笑ってしまう。
なんだか他の人たちは結構重い罪になったのに、やはり身内だからか?偽聖女はきちんと裁かれたようでなにより。
それにしても主人公のお父さん(故人)は一体何者?これは特に何も書かれてなくて、あまりにも気になりすぎる。転生者だったりしない?



12.迷子手帳/穂村 弘 先生

エッセイとちょっと短歌を紹介してくれる本。
私よりだいぶ年上なのに、感性があまりにも似ている。一つづつ分かる!あるある!と思いながら読めて楽しかった。
たとえばビビリの話。分かりすぎる。少しでも危険だと思う事は避けて通りたいし、飛行機と新幹線だと新幹線の方がいい。飛ぶのって本当に怖いから。
でも色々とチャレンジもされているようで、私も見習いたい。確かに人生一回だしなぁ。




13.黒猫の黄金、狐の夜/伊達 きよ 先生

あの大バズツイート(今はポストか…)が遂に書籍化!!!しかもyoco先生がイラストで…!!
あのツイから肉付けされて超いい泣かずにはいられない話が出来ていた。
ツイートの時から涙…。な話だったのにさらにパワーアップして、この2人に幸あれ…。と願わずにはいられない。
前にも言ってるけど病弱受けが好きすぎる。
弱っていく受けを看護する攻めが良い。ずっとこうやって2人だけの優しい世界で生きてくれて…。




14.たまごの旅人/近藤 史恵 先生

ずっと憧れていた海外旅行の添乗員になった遥。色々な国へ行くけれどそれは仕事。
好きな事は仕事にしてはいけないというけれど、確かにその通りで、ツアー参加者が全て良い人とは限らない…。
正直表紙見て海外の美味しい食べ物ほっこり話か!?と思って買ったので、一話につき一人はクレーマー客がいて美味しいご飯も何の味もしないような展開で辛い。
最後はコロナ禍に突っ込み、職を失った遥がこれからどうするのか、色々と考えるけれど、やはり旅が好きと再確認する。ぜひその後の遥の人生も気になる。もっと楽しく働いてほしいね。



15.おやすみ短歌 三人がえらんで書いた安眠へさそってくれる百人一首/枡野 浩一・pha・佐藤 文香 編著

眠りや夜に関する短歌と解説がついた一冊。
眠る前にちょっとずつ読めるように作られているので、優しい気持ちになる短歌がいっぱいで安心する。
どことなくホワッとした優しい気持ちにしてくれる短歌たちと優しい気持ちをさらに暖かくしてくれる解説文でまさしく眠る前にぴったりな一冊。
最初から最後まで選ばれた短歌が良すぎる。紹介したい短歌はあるけれど、是非ともこれは手に取って読んで、自分がいいと思う短歌を見つけてほしい。



16.恋をした優等生の悪魔的な変貌について/チャトラン 先生

平民で商家出身のエルマーは貴族の生徒から虐められていた…。ある日学園一の問題児に告白してこいと言われ、告白するとなんとお付き合いする事に!?
そこからエルマーの大変身が始まる。ものすごい努力して監督生にまでなっているのに、自信がないエルマーがジーンと過ごすうちに自信をつけて、最後にはいじめっ子を見返してやる!となっているところを見ると見た目も含めて本当にいい方向に変身したなぁ…。ちょっとツンデレで腹黒っぽいところも逆に可愛い。
それで一番面白いのが、余裕たっぷり色男のジーンの方がエルマーにベタ惚れな事。いいカップルです。



17.死のやわらかい/鳥さんの瞼 先生

タイトル通り、死を感じるというより直接的に死と書いてある歌集。
最初はどこか暗い雰囲気が漂っているけれど、だんだんと明るくなっているように感じる。
でもやっぱり死は付き纏っている。
表紙の感じがとてもいい…死んでるものが表紙に並んでいるの、ピッタリ。



まとめ

今月はいろんなジャンルが読めたのでは。
旅行に行ったり、長距離の移動が多かったのでいろんなものが読めたのかも。(公共交通機関ではBLは読まない派です)

夏です。
夏文庫フェアが始まりましたね!
読みたいものの目星はつけているので、買おうと思います!楽しみ〜〜

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