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わかりづらさと二人三脚

 読書熱が高まっていて、漫画や実用書、哲学書まで幅広く読んでいます。最近小説はあまり読んでいないですが、積読がある程度消化できたら小説にも取りかかりたいです。

 そんな中で読んだ漫画で、『ケーキが切れない非行少年たち』があります。
 少年院にやってくる非行少年少女の中には、障害を抱えている人達もいて、その人たちに光を当てた物語です。

 読んでいて、とても心がざわざわしました。それと同時に奇妙に納得する気持ちもありました。

 身体の傷は目に見えるけれど、心の傷は目に見えない。わかりづらいものは、ないものとされてしまう。あるいは、不確実なものとして切り捨てられてしまう。だから、暴力は犯罪になるのに、暴言はなかなか犯罪にはなりません。 

「生きづらさ」という言葉は、個々の状態を排してしまうのであまり好きではありません。しかし、あえて使うとするならば、生きづらさは見えません。

 なぜ他の人が簡単にできることが自分にはできないのか?

 そんな葛藤をずっと抱えながら過ごしてきた人がいる。
 情報として知ってはいたけれど、進んでわかろうとはしていませんでした。

 僕達は、わかりづらいことをわかりづらいまま、ちゃんと向き合っていく必要があるのだと思います。それは別に障害を抱えている人に限りません。だって、身近な人の心情だってわからないでしょう?
 だから、わかりづらさと二人三脚で歩いていった先で、初めて出会うことができるのかもしれません。

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ほんだ
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