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黄昏に巡る思考

「受け入れられるほど、やりきったか?」

 夕方にぼーっとしている時間があって、ふと問いが浮かんできた。最初とても嫌な感じがした。急所を突かれて息が詰まるようだった。

 ありのまま受け入れる。
 そうやって使われる言葉は、美しいかもしれないが、言葉と実態がどうにもかけ離れているように感じられてしまう。それは他者が使っていてもそうだし、自分が使っていてもそうだ。

 受け入れるって言うけれど、受け入れたいと思っているのか?

 焦点はそこだ。望まない現実を認めざるをえない時に、「諦める」を美化して「受け入れる」としているだけじゃないのか。その判別がつかなくて悶々とする。「諦める」にどうしても引っかかりを覚えてしまうのは、消化不良なイメージがつきまとうからだろう。

 覆いかぶさってくる現実と限界に対して、なす術もなく飲み込まれていくのを、はたして受け入れると言えるのか?

 僕の直感は違うと告げている。
 もっとできることはあったはずだし、今もなおできることは探せばある。物事が確定するまではまだ可能性があるのだ。だったら、簡単に諦めずにできることをやった方がいいんだな。

 だんだんと濃紺に染まっていく空を見ながら、思考は僕の意識に関係なくめぐり、最後は腑に落ちた。どんな結果であれ、喜んで受け入れられるまで、あがいてみようと思う。

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ほんだ
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