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熱田神宮のにわとり
この絵にいるにわとりは熱田神宮のにわとりです。尾羽が立派な雄鶏で境内を普通に歩きまわっていました。鶏は昔から時を告げる神聖な鳥として扱われていて、食べることはなかったようです。関西に来て初めて鶏肉を「かしわ」と呼ぶことを知りました。ちなみに猪肉がぼたん、鹿肉がもみじ、馬肉が桜なんですね。
子供の頃、隣の家で鶏を飼っていたので朝は必ずコケコッコーの声が聞こえていました。時々鳥小屋を覗きに行っては卵をもらって帰って来たのも懐かしい思い出です。
春暁や鶏鳴いても床の中(しゅんぎょう:三春)
今や高血圧の私も子供の頃は低血圧気味で朝起きるのは得意ではありませんでした。いつも二三回は母親が起こしに来たと思います。中八に挑戦するような句でもないですね。でも「も」がないと困るんです。
驚きぬ雉が顔出すレストラン(きじ:三春)
シンガポールで食事をしていた時のことです。いきなり雉が出て来て目と目が合いました。でも回りの人たちは誰も驚きもしません。驚いたのは初めて来た私だけでした。だいぶ前のことなので今もレストランで雉が健在かどうかは分かりません。
消防車鶏鳴きて響き合い(しょうぼうしゃ:三冬)
消防車は冬の季語になるくらいですので、昔から乾燥する冬は火事の季節でもあるのですね。そんな朝の静けさを破るサイレンの音、そして負けずに時を告げる鶏との合唱です。
熱田宮お清水さまの水清し(しみず:三夏)
熱田神宮の端っこの方に清水社があり、そこには都会の神社とは思えない清らかな水がひっそりと隠れていました。季語は「清水」にしましたが、「お清水さま」は固有名詞なので無季語かも知れません。でも水清しで水増しして補強してみました。
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