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木原事件 捜査一課の動き

週刊文春によると刑事告訴が受理された10月25日から3週間以上経った11月16日に警視庁から遺族に対し呼び出しがあり、なんとも不思議な質問をされたそうです。まずは刑事告訴にある死亡時刻はどこから知ったのか?遺族の回答はもちろん警察からもらった死体検案書に書いてありましたと言うことです。そして刑事告訴状の中にある「刺し傷について豚肉を使ったナイフでの実験」の話はどこから聞いたのかと言うのです。そんなこと警察の方がよく知っているでしょうと言う話です。他にも佐藤元警部補には何度会ったのかとか、他にも事件のことを何か聞いたかと聞かれたそうです。文春では佐藤元警部補は「知りたいなら直接俺に聞きに来ればいいだろう」と怒っています。そりゃそうですね。

木原事件を追っているユーチューバーの間ではこれは殺人の捜査を進めていると言うより佐藤元警部補の情報漏洩を捜査しているようなものだ、警察には本来の捜査をする気など全くないと言う受け止め方がほとんどです。確かに3週間も経った時点で遺族にこんな質問をして来るなんてどうかしています。自殺で矛盾がないと言い放った国府田捜査一課長が上司として居座っている限り、その方向で捜査せざるをえず担当者にまともな捜査など期待出来るはずもありません。何らかの力が働き早期に刑事告訴を受理したものの、結果としては週刊誌情報や佐藤元警部補の想像に基づいた根拠のない刑事告訴だったとして予定通り自殺で送致される可能性さえ残っています。

ただ敢えて楽観的に考えると刑事告訴の際、余りに急いで受理した為、通常の刑事告訴では添付されるべき殺人であることを示す資料が添付されていなかったので改めて刑事告訴状の整備をしていると見ることも出来ます。いやいや、もしそうなら3週間も待たずに言って来るはずですね。では何故3週間もたってこんな基本的な資料整備をしているのかと考えているうちに一つの不安が頭をよぎりました。告訴内容を確認している内にそれを裏付ける書類が署内に保存されていないことに気がついたと言う可能性です。2018年の再捜査では警視庁として最終結論を出すこともなく捜査半ばで中止された為、捜査資料が整理だって保存されていないのかも知れません。当時の捜査は捜査一課殺人捜査一係、特命捜査対策室、大塚署の合同捜査ですが、捜査員の捜査メモはそれぞれ個人で持ったままだし、それ以外の書類は各所に分散している可能性も否定出来ません。考えたくはありませんが、一部の資料は意図的に廃棄された可能性だって充分にありえます。可能性は極めて低いですが、善意に解釈すれば大塚署で3週間探したものの死体検案書や豚肉を使った検証結果が見つからなかったので遺族に聞いたと言う推論も成り立ちます。いや~いくらなんでも無理筋ですね。

いずれにしてもまだまだ諦める必要はないです。遺族はX(旧ツイッター)を開設し、すでに担当の検察官と相談していることをポストしています。今後も警察の捜査に埒が明かないなら、検察に動いてもらうことも充分可能で、そうなれば2006年の司法解剖の結果や2018年の家宅捜索令状申請時の一見書類などは間違いなく残っているので捜査は進むはずです。もし大塚署の捜査の不手際がはっきりすれば検察として当時の大塚署の刑事を取り調べることだって可能だと思います。さらに日本タイムスの川上社長が検察庁に露木警察庁長官を被疑者として犯人隠避や職権乱用の刑事告発しているので、この告発状が受理されれば遺族からの申し出と連携して更に検察の捜査が進むことも期待出来ます。

一方、国会でも露木警察庁長官の個別事案への言及について野党がやる気を出してくれれば国民にもっと木原事件を知ってもらうことが可能です。国民の多くがこの事件を知れば警察も検察もいい加減に終わらせることは出来なくなります。そう言えば立憲民主党の原口一博氏がこの件について質問主意書を政府に提出していますが、いまだに政府はどう回答しようか迷っているようです。何しろ日頃「個別案件についてはお答え出来ません」と言う答弁原稿を作り続けた官僚たちです。この件は例外ですとする為にはなんらかの理由が必要ですが、まさか木原氏が絡んだ案件だからと言う訳には行きません。この質問主意書に政府はどう答えるのかも注目です。

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