第64回短歌研究新人賞 最終選考通過作 「赤色巨星」
閃光のように七時間が過ぎおひさま一度にらんで起きる
単語帳越しの会話で「マジうける」笑えているよ、笑えてるけど
過去問の向こうから来る相づちに私はどこから雑音だろう
化粧、染髪、ピアス禁止の学校で自分の個性を身につけたまえ
責任を背負わなくていい代償としてセーラー服身につけている
ローファーの小指がぎしぎし痛んでも痛いだけだと唱えて歩く
162センチ45キロとちょっとそれでこの世を泳がなくっちゃ
A4に中止の案内刻まれて誰も恨めず過ぎていく夏
キャプテンのマー