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常識に縛られているくせに小説が書きたいなどと言う人の必読書

先日、こんな記事を書いた。

こんなことを書くのは間違いなく心が弱っているときである(ネタがないので書いたということもある)。

そんなときに私がよく読み返す本がある。植島啓司氏の『生きる力』と『偶然の力』(どちらも集英社新書)だ。

私のように常識に縛られているくせに(あまり人からはそうは思われていない)、小説家を志望するような人間には、2冊とも必読書と言っていい。

今回は明らかに「生きる力」が衰えているようなので、『生きる力』を読み返してみた。

何度も読み返していて、強く影響を受けているはずなのに、普段は忘れていることばかりである。深みのある本はそんなものなのだろう。私の記憶力にも問題はあるのだが。

やはり、あった。救いの言葉が!

出典:植島啓司 『生きる力』 集英社新書 pp.174-175

私の生活と何も変わらない。

ただ残念ながら、ググっても、ジョゼフ・デニー氏とはどんな人なのかわからなかった。日記が残っているような人だから、そこそこ有名な人だったとは思うのだが。

しかしさすがは植島氏、もう一人、誰でも知っている人についても言及している。

出典:前掲書 pp.176-177

誰でもご存知の、第43代アメリカ合衆国大統領 ジョージ・W・ブッシュ氏である。彼と同じというのはあまりうれしくはないが、それでもこんな人でもアメリカ大統領になれるのだと思うと、ちょっと元気が出る。

ちなみに、調べていてビックリしたのだが、ジョージ・W・ブッシュ氏は1946年の生まれの78歳。何とトランプ氏と同い年なのだ!(しかもトランプ氏のほうが1カ月ほど早く生まれている。

2001年~2009年に大統領をしていた人と、次の大統領候補が同い年なのである。ジョージ・W・ブッシュ氏が今さら大統領選に出馬するなんて聞いたら、ちょっと頭がクラクラするが、現実はそんな悪夢のような想像のさらに上を行くのであった。

追補:


ここだけ読むと怠けの勧めのように見えるが、この本自身がかなり矛盾に満ちた内容になっており(そもそも一貫性のような考え方を否定している)、少し前のページには、とんでもなくいい仕事ができる人の条件として、命令されてやらされるのは耐えられないが、自分の好きなことなら1日中やっていられる、ということを挙げている。

実は、私にとって「執筆」が1日中やっていられることでないのが、一番の悩みの種なのだ。しかし、ただ書くのであれば1日中でもやっていられる。「書く」のは大好きなのである。

おそらくだが、「仕事」(Job、ちなみに「いい仕事」の仕事はWork)にしようと思っているのがいけないのだろう。ただ、そこをなかなか乗り越えられないのです。

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