呼吸の仕方
もう壊れる寸前だったの
呼吸の仕方も忘れるくらい
どこか遠くに行かなければ、と思ったの
自分を保つためには
どれだけもがいても 水面から顔を出せなくて
呼吸の仕方を忘れてしまったわたしには
遠くに行くことでしか自分を救えない気がした
あの日
朦朧としたわたしに差し出されたものは
1年後の自分に宛てた手紙を書ける場所
引き寄せられるように ここに辿り着いたとき
あの時と同じように胸が震えた
あの日横浜でモネの絵を見た時と同じように
あーあの時もわたしは辛かった 惨めだった
これでやっと息ができる気がする