No.27「教員は授業力が勝負ってホント?」

 こんにちは、あーさーです。
私は、15年間、公立の小学校で勤務しておりました。
働いていく中で、教育の奥深さに頭を悩ませることが多く、
想いを共有できる仲間と語ることで、その悩みを解消してきました。素直な気持ちや考えを語り合える仲間に出会えたことが私の教員としての力量を高めるきっかけになったと思います。

 さて、今回は「学級レク」について綴ります。
よく「教員は授業力で勝負」なんて言葉を耳にします。経験が浅い頃の私にとって、その言葉は、全く響くことはありませんでした。なぜなら、授業が苦手だから。なんなら、授業力を向上する気持ちもなかったからである。子どもの頃から勉強嫌いのまま育ってきました。勉強が嫌いなので技能教科以外の授業が苦痛でしかありませんでした。それは大人になってからも同じで、自ら学びたいと思ったことに向けて探求することは好きだが、強制的に学びに向かわせられた勉強は嫌いです。きっと、同じような思いの子どもはたくさんいるだろうなと思います。

 けれど、小学校6年生の恩師の時は授業が楽しかったんです。なんで、こんなに勉強嫌いの私が授業を楽しめたのか不思議で仕方がないと思っていました。

 教員になり、「授業で勝負」なんて言葉を何度も耳にするうちに、「あの頃は、なんで授業が楽しかったのだろうか?」と考えるようになりました。そして、わかったことがありました。それは、私にとって大事なのは、システムよりも、「誰とすごすのか」「誰と取り組むのか」なんだということです。これに気づいた私は、きっと、子どもたちも同じだろうと思いました。

 そこで、「子どもは、人間関係が築けている担任となら苦難を乗り越える心が芽生える。」という仮説を立てました。そして、その説を立証するために、授業力を磨くことよりも人間関係を築くための力を磨こうと決意しました。逃げの一手かもしれませんが、当時の私にとっては、やりがいがあり、未来が明るくなる希望でした。

 当時、2度目の5年生の担任をしていました。私の中で、5学年は「学習内容が多く、授業が足早になりやすい。かといって、丁寧にやろうとすると進度が遅れる。」という印象があり、授業の難しさを痛感した学年でした。さらに、異動したばかりで初対面。3年と4年の時に2年連続で担任が長期休暇に入り交代している状況でした。みなさんが予想されるように、学級が整っていない+授業中の規律なんて存在しないという学級でした。私は、この説を立証するには、もってこいのタイミングだなと感じていました。

 では、人間関係をどのように築くのか?単純ではありますが、学級レクを活用しました。「一年間、毎日、学級レクを取り入れる。」「一年間で100種類以上の学級レクを実施する。」と決めてスタートしました。

 はじめは、学級レクをしようにもルール説明にが耳に入りませんでした。数名の子が聞いてくれて一緒に楽しみました。そして、学級だよりも年間約150号書いていましたので、レクの内容やレクを通して子どもたちにどんな力をつけたいのか、何を伝えたいのかなどを子ども達に視覚でうったえたり、各家庭にも伝えたりしてきました。

 すると、子ども達の私に対する見方が「あれ?なんか、この人、あそんでばっかりじゃない?」と変わってきたのです。もちろん、遊んでばかりではなく授業も遅れない程度に進めていました。けれど、授業中に遊んでくれるという印象に変わっていったそうです(卒業後に本人たちが言っていました) 。さらに、「この人の話を聞いておくと、楽しいことが起きるかも?」という感覚にもなったそうです。

 当時は、休み時間も、自分の時間は全て子ども達と遊んだり対話したりする時間に費やしてきました。子ども達が「やってみたい!」と思うことも可能な範囲でバックアップしてきました。そして、1年間で約100種類の学級レクを実施することができました。

 子ども達は、2学期中盤あたりから姿が激変して、授業に前のめりになりました。残念ながら、2年間学級が不安定で担任不審な時期が続き、既習内容が定着しておらず、振り返りに相当な時間を費やしました。5年生として、確実な力をつけて学年を上がるということは叶いませんでした。しかし、子ども達が授業に前向きになってくれたこと。学校を楽しいと思ってくれたこと。などは、大きな成果だと感じています。

 学級レクのみで、この成果を勝ち取ったわけではありませんが、確実に学級経営の軸になっていました。進級した子どもたちは、子どもが主体になって学級レクを繰り広げ楽しんで、最高学年として全校集会などでレクを通して全校で楽しく企画を考えていました。

 みなさんも、学級レクを実践してみませんか?
X(Twitter)での述べたのですが、学級レクのネタが欲しい方が多いようであれば、zoomで実践するのもありかななんて考えています♪

 今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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