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女の理想像を逆手に男を騙す「毒婦」木嶋佳苗死刑囚が見た日本
木嶋佳苗は2007年から2009年にかけて、首都圏連続不審死事件を起こした犯人です。
3人の殺人と多数の詐欺と窃盗を含んだ、結婚詐欺事件でした。
2017年に最高裁において死刑が確定。
2021年現在、東京拘置所に収監されています。
彼女が世間に注目されたのは、連続殺人という凶悪な犯罪だったこともさることながら、容姿が印象的だったからです。
多くの男性が夢中になり大金を渡していた木嶋佳苗の容姿は、決して万人受けするものではありませんでした。
ふくよかで不美人。
そんな彼女がなぜ結婚詐欺をできたのかと、世間は嘲笑うように面白おかしく書きたてました。
そんな中、木嶋佳苗は拘置所にいた2014年に、支援者の手を借りてブログを開設しました。
さらに2019年までに3度の獄中結婚をしています。
神経が太いと言えばそれまでですが、彼女がどんな人間なのか興味がわきました。
木嶋佳苗の裁判について書かれたノンフィクション本。
「毒婦。木嶋佳苗100日裁判傍聴記」を読みました。
著者である北原みのり氏の、世間の男性に対する憤りを感じる内容でした。
それは容姿を嘲笑することへの憤りに限らず、“女性を下に見る男性”への憤りでした。
木嶋佳苗が起こした事件は、男性に虐げられた女性の立場を逆手に取った、実に皮肉なものだったのです。
非常に興味深い内容でしたので、木嶋佳苗死刑囚の経歴と発言、被害者男性とのかかわり方をご紹介します。
逮捕当時、「なぜこんな不美人が結婚詐欺をできたのか」と、ネット上で木嶋佳苗の容姿を叩く意見が聞かれました。
私は容姿を見下した男性の言葉に、強い不快感を覚えました。
いかに容姿で異性を見ているかがよくわかり、自分の嫌な記憶が蘇ったのです。
これまで「ケツ(尻)でかいな」や「ちょっと太ったんじゃないの?」とよく言ってきた同僚男性はいわゆる五枚目で太り気味だったし、20代後半になって「お前もババアになったな」と言ってきた先輩男性は、40代の独身オレ様男でした。
よくも自分を棚に上げて言えるものだと、思ったものです。
木嶋佳苗は確かに美人ではなく、スタイルがよかったわけではありません。
しかし実際に見る彼女は、画面越しに見るそれとは印象が違ったといいます。
所作に独特の色気があり、美肌。
また、優しく上品な話し方と声に、裁判の傍聴に訪れた人たちが魅了されたという描写から、「毒婦。木嶋佳苗100日裁判傍聴記」は始まります。
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