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もう一つの石エピソード

ちょっと恥ずかしいし、可笑しい話。
あれはちょうど2000年もう20年も前になる。世界中がミレニアムという言葉で浮かれていた気がする。
そんな中、娘(M)がロスアンゼルスに語学留学をしていた。
私の親友の家だったので安心していたが、何度か電話があり様子がおかしい。どうも親友夫妻が不仲で、食事の時間の沈黙や、ご夫婦のどちらも4歳のお子さんとMにだけ話しかける…という何とも居心地の悪い雰囲気だと言う。もし、夫婦仲が悪いのなら親友のJが私に話してくれるはず…(そんな状況下、ホームステイを迎えるとは?)と思っていた。
Jは宣教師として7年間日本にいて、神学校の教授をしていた。毎週土曜日になると「ただいまー!」と訪れるようになっていた。MもJが大好きだったので、彼女の家に滞在できることを喜んで行った。ところが日本にいた頃のJとは思えないと言う。私もMの様子が心配になり半信半疑でロスへ行くことにした。
これが私の初めての海外旅行。
国内も実家へ帰るくらいの移動しか経験がない。なにしろ旅行というものに全く興味がない。
それでも行くしかない。どうにかなる。それだけででかけて行った。
行って見ると、本当に人はこんなに変わるものかと思う程に、暗く言葉も少なく、心を割って話す雰囲気は微塵もなく、2週間の滞在だったが、本当のことを切り出す事が出来たのは帰る前日だった。
こんな私でも、勇気とエネルギーを要した。内容は、彼がマザコンで両親の近くに住んでいて(住んだから分かった)自分達の生活はないと、苦しんでいた。そういう生活をしていると、人は意地悪にもなり、陰険にもなる。本当に冷たく冷え切った雰囲気に驚くばかりだった。
それでMを連れて帰ることにした。Mは散々迷っていたが、病気になるかもしれない…とも感じていた。私が見ても危ないと感じた。
それでも、いくつかの事を片付けてからでなければ、帰ることは出来ないと言って、私だけ先に帰ることにした。
話はこの帰りの搭乗口での出来事。
手荷物検査で、スムーズには行かず、係官が何やら少し怒り気味…
娘はもう入って来れない。心配そうにこっちを見ている。
荷物内の映像を見ながら、カーソルを問題の部分へ、私の方を見て英語の中から「これ!」と言っている。「クリスタル」という言葉を聞き取った。「沢山のクリスタルを持ってるでしょ?」と言っているようだ。エッ???私「ロック」と言ったけれど、私の発音じゃ…開けてみせようと思った瞬間、開けてもいいか?どうぞどうぞと手で表現し、「イエス、イエス!」と言って、自ら開けて見せると「オー、ノウ!」とアメリカ人特有の、肘の高さで両手を広げて首をすくめ表情を歪める、あとは手を振り下ろし私を払いのけるような、そんな仕草。こんな時、文章での表現はは難しい😭😵
クリスタルを大量に持ち出していると思われたのだ。クリスタルね、なるほどー!と思った。
サンディエゴの海岸で拾った石😁(ころ)。私もMも慣れていないので、そんな物を手荷物に入れていた。(入れる時Mも手伝ってくれた)結構大きいので、カバンの中で他のものとのバランスが難しいな?!と思うのと、寄ると他のものをシワにしたり、ぶつかったりを想像し、ワザワザ手荷物にした。
バカにするような態度で「さっさと行って!!!」と手で追い払われた。😁そりゃそうだ!!!ここで直ぐに理解した。娘はもう見えない。可笑しくて可笑しくて、誰かと笑いたかったが、日本人らしい人も目に入らなかった。きっと笑い事ではない!と思われそうで、うつむき加減で口に手をやり、一人クスクスと我慢しながら、先へ進んだ。(書くとリアル感が増す、今、この部屋に誰もいないのに声が……)それに、そこで時間を取るのは、周りの迷惑だ。サッサといくしか……。
何もかもが初めての体験…わたくし53歳の初夏の事デシタ。

他にも沢山ある。これは、〈玄関のアクセサリー〉どなたにも理解されていないと思う。私はこの形や模様や素材感がたまらなく好き💗

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