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ボロ戸建て投資はやめとけ!?よくある失敗例とその対策

「ボロ戸建て投資は少額資金で始められる!」
と魅力的な言葉を聞いて気になったあなた。

そんなうまい話あるわけない、何か裏がある。
多額の修繕費で、逆に高くつくんじゃないの?

と不安に駆られていませんか。

確かに、ボロ戸建てを見ると得体のしれないリスクが潜んでるのでは?と不安になりますよね。私自身も初めてボロ戸建てを見たとき、「こんなの自分の手に負えるかな…」と途方もなく不安になりました。

結構絶望する

ボロ戸建て投資は低コストで初心者向けな反面、絶対に引いてはいけない『ババ』が数多く存在します。運悪くババを引くと、次の投資に繋がらず資金が底を尽きてしまう事も多いです。

そこで今回の記事では、コストの観点から
初心者が「買ってはいけない物件」を避けて不動産投資をスタートできるよう考え方から選定条件までまとめて解説します。

私がこれまで行動に移してきた経験値とノウハウを凝縮しました。最初の一歩目で失敗したくない方は最後まで読んでみて下さいね!

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ボロ戸建投資における失敗とは

ボロ戸建投資の失敗って、具体的にどんな状態だと思いますか?
資金が尽きてしまった状態…?🤔

いいえ、答えは利回りが10%を下回る状態です。
(ここでは実利回りを指す)

利回り10%の投資手法は、株の投資信託や新築戸建投資などの安定投資が該当します。ボロ戸建て投資はこの安定投資よりはるかに損害が発生しやすく、利回りを下げる要因が無数にあります。そのため、今後発生する損害に備えて高い利回りを出してカバーする必要があるのです。

ボロ戸建てにはどんなリスクがあるのでしょうか。

〇修繕費用
・軒天剥がれによる獣害(室内に糞尿など)
・床の張替、傾き補修
・水道管の錆びや詰まり
・外壁のクラックやひび割れ
・柱の補強
・トイレやシャワーの設備更新
・屋根の張り替え

〇自然災害
・台風による屋根の損壊
・洪水による浸水
・地震によるひび割れ、沈下
・凍結による水道管破裂
・老朽化した配線による火災

突発的な修繕や自然災害に巻き込まれやすく、イレギュラーな出費が発生します。売却時は資産価値がなくオーナーチェンジとして売り出されることも多いため、確実に賃貸付けしておく必要があります。

そのため、株の投資信託や新築戸建投資といった安定投資よりリスクが高いぶん利回りが上回らないと話になりません。

ボロ戸建投資で失敗したくなければ
利回り10%を下回るようなコストは避けましょう。

絶対買ってはいけない!ボロ戸建て3選

じゃあ、利回り10%を下回るようなコストって何なの?」
という読者の声が聞こえてきます。

結論、擁壁(ようへき)、雨漏り、重度の傾きの3つの修繕費を指します。
この3つのどれかが当てはまる戸建ては絶対にやめましょう

一つずつ解説していきますね。


「利回り10%を下回る」とはどんな状況か説明します。

ボロ戸建て投資の賃料相場は4~5万円です。
仮に最低額の4万円、年間賃料48万円を利回り10%で逆算すると初期費用は480万円以下に抑えなければいけません。

初期費用の計算方法:
初期費用=年間賃料÷利回り
(初期費用=物件価格+諸経費+修繕費)

厳密には保険料や税金もあるが、少額のため割愛。

物件価格は、ネットでよく見るボロ戸建ての価格帯(300~400万円)を考えると平均350万円ほどでしょうか。

物件価格 : 350万円
諸経費  :  50万円(ほぼ固定額)
修繕費  :  80万円

初期費用480万円から差し引くと、諸経費と修繕費はこのくらいです。諸経費は大体決まっていて、下げるのはややハードルが高いため修繕費を80万円以下に抑えることが必須になります。

諸経費を下げる方法は、今後また別の記事でまとめたいと思います。


「擁壁、雨漏り、重度の傾き」の3つの修繕費を説明しますね。

擁壁

 土地の傾斜を支えたり、土砂が崩れるのを防ぐために作られる壁を指します。大きな擁壁でひび割れの損傷範囲が広いとき、地盤が不安定な場合は軽く数百万円かかることがあります。費用の見積もりは専門家でないと分からないため、初心者は避けておくのが無難です。

・雨漏り

 屋根の全面張替や、他の構造部が腐食されてるケースは特に修繕費が高くなりやすく100万円以上かかることも ザラ です。漏水の原因を特定するのがかなり難しいため、擁壁同様に専門家でないと分からない…それどころか専門家でも正確に費用を算出するのが難しいのです。こういった物件を選ぶと失敗必至です。

・重度の傾き

 地盤が沈むことによって建物が一方向に傾くことがあり、建物を一時的に持ち上げて修理や補強を行います。この方法はジャッキアップ工法とも呼ばれ、家の下に設置したジャッキで家を持ち上げ、モルタル等で隙間を埋めて傾きを直す方法です。工期も短く安く傾きを直す方法ですが、それでも 費用は200万円~300万円ほど。莫大なコストがかかりますね…


ここまで紹介した3つの修繕費は、いずれも確実に80万円を上回ります。前段で「利回り10%を下回る=修繕費が80万円以上かかること」と述べましたが、これらは単発で失敗を招くパターンになります。最初から躓かないよう避けておくのが無難でしょう!

よくある失敗例とその対策

とはいえ、この3つだけ避ければいいのか?
と言うと実はそれだけでは不十分です。

修繕費が幾重にも重なることで、総額80万円を超えてしまう可能性があるためです。

実例として、代表的な失敗例と対策を紹介します。

【白アリ被害】

購入前に確認する物件情報や現地内見では、建物内部にある隠れた白アリまで見つけることはできません。事実、物件購入の前後で不動産会社から説明もされませんし(目に見えて分からない限り)畳など裏返した時に偶然発見するということも多い。。
白アリによって食われた木部は、範囲が広いほど改修コストが嵩むので累積すると大きな出費(数十〜数百万)に繋がります。

対策:
白アリ被害は、内見時に以下を確認することである程度判断できます。
・基礎部分に蟻道(泥状のトンネル)があるか
・床が軋む、または沈まないか
・柱などの木材に食害(穴や筋状の跡)がないか

すべての部屋でこれらを確認することで、大まかに被害範囲が特定できますし、特に白アリが好む水回りを重点的に見ておけば大きく外す事はないでしょう。

さらに、DIYの腕に多少覚えがあれば白アリの食害にあった床を根太から張り替えたり、柱を補修するなど多岐に渡って対応できるため「大まかに被害箇所を特定し、自分でできる範囲はDIY施工」することでコストを大幅に抑える事ができます。施工時は、自分で防蟻材も撒いておくと良いでしょう。

DIYが苦手、という方は必要最低限の範囲だけ職人さんに発注しましょう。
安く発注する方法は、シルバー人材センターやくらしのマーケットで直発注すると価格を抑えやすいです。

【修繕に拘りすぎる】

ボロ戸建ての修繕を始めると、「自分が住む立場なら」という思考回路が働き目のつくところは全て修繕したくなってきます。一つの部屋を直したら今度は隣の部屋が気になってきた・・・といった調子。
このようなパターンで高額になりがちなのが水回り(トイレ・お風呂場・キッチン)や外壁ですが、これらを外注すると30~200万円程度かかってきます。

対策:
あらかじめ修繕費用の総額を決めておくと、修繕箇所の見積もり・優先順位決めができ計画的に進めることが出来ます。今回の記事でお話ししている条件下(物件価格350万、諸経費50万、賃料4万)であれば総額80万までとする、といった具合。

内見時、お客さんは水回りを気にされることが多いです。そのため水回りを綺麗にしようと修繕費を積む大家さんが散見されますが、「自分が住む立場なら」という先入観は捨てましょう。低家賃帯で住む方と私たちの価値観は大きく違います。設備として機能を果たしているなら、クリーニングくらいで済ませて早々に賃貸に出すべきです。

賃貸に出して空室期間が長く続くようなら、リフォームを検討しましょう。
あるいは、事前に仲介さんに対して「この部屋で賃料〇万円で取れますか?取れないなら、何を直せばいいですかね」とヒアリングして修繕費を積んでおくのもアリです。

とにかく、家を借りる顧客の意見ファースト
私見は無視するのが肝心です。

最初の一歩目で失敗したくない人へ

ここまでボロ戸建てのリスクと対策について触れてきました。

挙げてもらったリスクは分かったけど、これだけでいいの?
他にもたくさん失敗例があるんでしょ…

このような意見を持つ方が少なからずいらっしゃると思います。

修繕費を抑える話ばかりしてきましたが、そもそも物件価格を抑えれば失敗することは殆どないです。

具体的には、絶対買ってはいけないボロ戸建て避けた上で100万円以下の物件を買いましょう。

どんなに状態の悪い家でも、上記を避けた上であればノーリフォームで最低2~3万円は家賃を頂くことができます。
月2万円で計算しても、年間賃料24万円に対して総額100万円なら20%以上は狙うことができますし、それならボロ戸建て投資は「成功」と言えるでしょう。

ここで大事なのは、100万円以下の激安戸建てを買うこと。もし気になった方は、以前私が具体的なやり方をまとめた有料note↓ がありますので読んでみてください〜

まとめ

今回の記事では、コストの観点でボロ戸建て投資における失敗パターンを整理しました。もちろん他にも空室リスクや隣人トラブル、火災保険に加入できず被災した など失敗例は数多くありますので安心はできません。

ただ、コスト面での失敗事例が最も大きな割合を占めるため まずはここを押さえておきましょう。

…色々とリスクの話をしましたが
私が初めて物件に買付を入れたとき、ノリと度胸で押し通しました。ボロ戸建て投資を始めた先輩大家さん達は ババ を引いても何とか乗り越えています。先輩大家さんたちは気合いで乗り切ったと言われてる方も多いので、最後は気持ちも大事なのでしょう。

絶対避けるべきポイントさえ押さえていれば、
あとはビビらず前に進んでみましょう!!

最後まで読んで頂きありがとうございました😊
今後も等身大の実体験やノウハウを発信予定ですので、気になる方はフォロー頂けると嬉しいです🦒

また、別の記事でお会いしましょう。
では、さようなら!


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