義務教育の算数、数学を1から独学で勉強してみた話

このエントリはMath Advent Calendar 2021の5日目の記事です。

こんにちは、はじめまして。バーチャル幼女プログラマーのきりみんちゃんです。
普段はアプリ開発やWebサービス開発などをやっているVTuberです。
今回はタイトルの通り、算数、数学を勉強した話について話したいと思います。
なお、きりみんちゃんは7歳なのですが一部時空が歪んでいる場合があります。

どうして算数、数学を勉強しようと思ったか

きりみんちゃんは不登校であまり義務教育を受けておらず、かなり基本的な学力に抜けている部分があります。
国語や社会などの教科は日常生活や雑学として学ぶことである程度自然に身についていますが、数学というのはなかなか自然に身につくものではないため、どうしても生活や仕事で必要に迫られる知識だけに偏っていました。

それでもそれほど困ることはなくソフトウェアエンジニアとして仕事をしていたのですが、趣味で競技プログラミングを始めたところ、自分に数学の基礎知識がなく、そのことが大きく競技プログラミングの理解に影響しているということが分かり、数学の勉強に興味を持ち始めました。

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最初の頃は必要になった知識だけピンポイントで調べたり、数学的な考え方について書かれた書籍を読んだりしていたのですが、結局はちゃんと全て勉強しないと苦手は克服出来ないと感じました。
そして、数学は全ての知識が繋がっていてどこか理解が欠けている部分があるとそれ以降の勉強が全てつまずいてしまうので、最初から全部やり直すのが一番確実な勉強方法だと考えました。

そこで、小学校の算数と中学校の数学が実際に演習出来る問題集のようなものを探しましたが、大人向けに出されている本だと問題集ではなく読むだけの参考書がほとんどで、子供向けのものも市販されているものもは受験用など難易度の高いものが多くなかなか探すのが難しかったです。

最終的に実際に取り組んだのが以下の問題集です。

どのように取り組んだか

上記の問題集は問題の解き方や考え方が非常に丁寧に解説が書かれており、また問題の解答には途中式なども省略されず載っているため、基本的にはひたすら問題を解き勧めていくだけでした。

基本的には章ごとに解説→練習問題→まとめテストという構成になっています
たし算から全部やりました
後半はさすがに難しかった

整数のたし算引き算から始まり、さすがに最初の方は解説を見るまでもなく解けましたが、割り算のあたりから少しずつ怪しくなり、分数や図形など小学校の範囲でも結構知識があやふやな部分があり、最初からやってよかったなぁと思いました。
小学校の算数をやった地続きで中学の数学に入ったため、理解がスムーズだった気がします。

とはいえ、問題数も少ない教科書のような問題集なので、正直2冊合わせて1ヶ月くらいで終わらせるつもりで取り組み始めたのですが、特に中学数学は大半がきちんと問題に取り組むのが初見だっただけでなく、なかなか毎日取り組む習慣が一度途切れると間が空いてしまったり、つまずくと1ページ終わらせるのに数時間かかってしまったりして、結局完走するまで1年近くかかってしまいました。

やってどうなったか やってよかったこと

正直、これをやったからといってすぐに何か目の前の課題が解けるようになったり仕事に役に立ったり、競プロの成績が上がるかというと別にそんなにハッキリした効果はないかなと思います。
問題集を勉強をやり始めてからなんとなく競プロの問題を考察するのが上手になったかなという気はしましたが、なんとなくという感じです。

そもそも、この問題集を一冊やっても公式などは勉強したそばからどんどん忘れてしまうし、ちゃんと問題が解けて試験で高得点を取れるようになるにはもっとたくさん問題を解く必要がありそうです。

それでも、「義務教育レベルの数学の知識がない、方程式の解き方や平方根など常識レベルのことを知らない」というコンプレックスは解消出来た気がします。
また、高校数学以降を勉強するための下準備が出来たことも大きいです。

感じたこと

算数の基礎体力

競技プログラミングをやり始めて感じたのは、他のプレイヤーとの数学の基礎体力の差です。
競プロ(AtCoder)では、数学が得意な学生だと何故かプログラミングを始めて間もない人でも簡単に問題が解けるようになって一瞬で自分よりもはるかに高いスコアが出せるという現象があり、不思議に思っていました。

これには色々な理由があると思いますが、一つには算数の基礎体力のようなものが影響しているときりみんちゃんは思っています。
それは何も高度な数学的な知識があるということではなく、その勉強の過程において取り組んできた物凄い数の計算による四則演算や約分、簡単な式変換などの暗算力、中間式を省略するためのワーキングメモリーの使い方、文章問題を計算式に変換し、さらにそれを解きやすい形に整形するような能力です。

これを身につけるためには、とにかくたくさんの問題を解く必要があるのだろうなぁと思っています。

数学は疲れるけど面白かった

今回問題集に取り組んでよかったことの一つに、自分が数学を面白いと思えることが分かったということがあります。
大好きでいくらでもやれる!というわけではないですが、新しい数学知識を学んで自分には一生解けないと思っていた問題が解けるようになっていくというのはとても面白かったです。
なんとなく義務教育の数学は暗記ばかりという印象がありましたが、実際にやってみると「なるほど~」と唸ることの方が多かったです。

まとめ

正直、取り組みながら「義務教育の数学なんて全日本人が出来て当たり前のことだし、英語の学習をしていた時などと違ってこれをやり遂げたからといって何もすごいことはないのでは」という気持ちがあり、もっと別のことに取り込んだ方がいいんじゃないかとか色々なことが頭をよぎりました。
このエントリもレベルが低すぎてしょーもないと感じる人が大半かもしれません。
でも簡単なことから始めないと難しいことは一生出来るようにならないし、これからまだ長い人生の中で更に色々なことを学んでいくためにやってよかったと思っています。

もしきりみんちゃんと同じように「実は数学が出来ないけど今更…」と思っている人がいたらこのエントリが参考になれば幸いです。

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