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枝豆の流儀 〜酔い日記 2023/1/10〜

昨日あたりから、ご飯を食べるとお腹が痛くなるかわいそうな私なので、控えめな夜ご飯を準備。
夜ご飯というか、ビールのお供なんですけども。
今月はペペロン月間なのでペペろうかとも思ったけど、胃腸をいたわることにした。
冷静な私がいると、明日の私は心強いよな。

ということで、今日のおつまみは唐揚げ一個と枝豆ひとつかみ。
どちらも冷凍食品のお手軽ごはん。
穀物とたんぱく質なので、立派なごはん。

枝豆をもしゃってたら、急に思い出した子供時代。
我が家は三人兄弟で、末っ子の私と長男は6歳差。みな、学生時代は特にスポーツや塾などの習い事をしていなかったので、学校に通う平日以外は友達と遊ぶ予定がなければずっと家で過ごしていたような気がする。

今思い返すとすごいなぁ。

長兄から末娘までが小学生〜中学生くらいの頃、こいつらは土日暇があれば家でゴロゴロしている。
爆笑オンエアバトルの録画ビデオを見ながらダラダラ過ごしている。

母親からすれば育ち盛りの3兄弟が土日終日家にいるのは、食事の面で大層骨が折れたろう。
さらにうちの母は料理が好きではなかったので、その大変さを考えると頭が下がる一方だし、もし自分が母親になったら…とか考えると無理無理無理ぃとゾッとし、「まじサンキュ」という母の偉大さに対する感謝の気持ちが止まらない。

そんな子供時代の土日15時頃、お昼ご飯と夕飯の狭間の時間には、でかい鍋にたっぷりと茹でた枝豆が食卓にどかんと置かれていた。
季節関係なく、枝豆が。

これでも食べて夕飯までつないでなさいという、母からのメッセージ。
ほかほかの枝豆に、じゃりっとした塩の味。
塩気にはかたよりがあって、しょっぱかったりびっくりするくらい無味だったりと、そのホームメイド感が今思えば懐かしい。
ホームメイドっていっても茹でるだけだけど。

枝豆以外にも、ゆでたとうもろこしやフライドポテトなんかがつなぎ飯として我が家ではお馴染みだった。
どれも、生協で買った冷凍食品だったと思う。
ちなみにフライドポテトの日は当たりの日。

今回もシャカはオンエアされなかったか、と録画したビデオを見終えて暇した三兄弟は食卓の中央に置かれた枝豆の鍋を囲み、すごい勢いでそれを消費する。
その中、三兄弟のうち私は一番下っ端だったので兄たちが食べるスピードに追いつくはずもなく。
でも、末っ子で甘やかされて育った私は強欲な子供だったので、誰よりも枝豆を食べたかった。

そんな幼い私が思いついた方法は、枝豆を口の中に目いっぱいつめこむことだった。
さやを口元に持っていき、指で豆を押し出す。

浅はかな兄たちはそれらを躊躇なく咀嚼していくが、賢く可憐な私は豆を噛み潰すことなく頬袋に溜め込んでいく。
やつらは豆を押し出し咀嚼し、を繰り返しているので、いくら食べるのが早くともその一連の工程を繰り返すのにもたついている。

対してこちらは、豆を押し出す、の一工程なのでスピードが違う。
口内に、豆を押し出す、豆を押し出す、豆を押し出す。
そして、口の中に豆がいっぱいになったところを、もしゃりと噛み締める。

そんな食べ方を、していた。
すごい食べ方を思いついたと当時は思っていたけど、振り返ってみるとなんだこれは。
人に話すほどでもないエピソードすぎて自分の中でも忘れてたけど、今日一粒の枝豆を食べて当時の記憶が蘇りました。
これがエモいってこと?

ちなみに、兄達も一粒ずつ食べるのでは物足りないと思っていたのか、この口の中でいっぱいに溜め込んだ枝豆を一気に咀嚼するというかつての天才が考えた食べ方は、一大ブームを巻き起こしたのであった。(我が家で)

あなたもいつか、枝豆を茹で過ぎた時にでも是非トライしてみてほしい。

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