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「Apple Vision Proアプリ開発ガイド」 発売開始しました!

共著で参加した「Apple Vision Proアプリ開発ガイド〜visionOSではじめる空間コンピューティング実践集」が本日8/26に発売されました。

ありがたいことに事前予約が好調だったようで、発売初日にAmazonの先端技術・ハイテクカテゴリーでベストセラー1位を獲得することができました。

発売前日には虎ノ門ヒルズステーションタワー TOKYO NODE LABで著者による出版記念イベントを開催し、発売日には会社の技術ブログに紹介記事を投稿しました。

もし本屋さんで立ち読みするなら

もし、本屋さんで立ち読みや試し読みをするなら、第1章の「ノーコード or ローコードで遊ぶ visionOS」がおすすめです。Apple Vision Pro実機を使ってハンズオンすれば、驚くほど簡単に楽しいアプリが開発できるからです。

※ 出版記念イベントスライドより

自分は実機を持っていない状態で、事前の誤字脱字レビューに参加しました。XcodeのApple Vision Proシミュレーターでも、開発の流れを十分に体験できました。特にRealityComposer Proの開発体験は印象的で、「Blenderで3Dモデルを作って、Apple Vision Proでこんなことができるかも!?」と想像が膨らみ、とてもワクワクしました。シミュレーターではハンドトラッキングが再現できないため、今後のvisionOSのアップデートに期待です。

Amazonで「試し読み」するなら

また、Amazonの「試し読み」では、序章「Apple Vision Proから視える次なるコンピューティングの未来」が読めます。この章では、Apple Vision Proの登場が世界をどう変えるかが、明るい未来とともに示唆されています。

著者チームの「技術書を手に取った人がワクワクしながらチャレンジしてほしい!」という思いのもと、株式会社MESONの小林佑樹さんがビジョナリーな視点で執筆しました。この章をレビューしていた時にやたらテンションが上ったのを覚えています。

出版イベントと表紙デザインのBlenderについて

出版イベントでは、著者紹介の際に、Blenderで制作した表紙の3Dモデルについて簡単に話す機会がありました。

イベントでも紹介しましたが、複数のデザインのパターンを提案していました。その中に、Geometry Nodesで作成した電子回路風のパターンがありました。

最終的に、技術評論社の編集者さんが「表紙は白基調のシンプルで王道的なイメージにしましょう」と方針を決定してくれたので、背景を作り込まずにApple Vision Pro単体で表紙を飾ることになりました。実は、この時はApple Vision Pro単体のモデリングに自信がなかった時期だったので、背景で世界観出してカバーしようと思っていた側面もあったので、この方針には内心ドキドキしました。

実際、発売後の売上や「手に取ってみると、すごくしっかりした技術書ですね」という周囲の声を聞く限り、その判断は正解だったと感じています。あのままGeometry Nodesで突っ走らなくて良かった・・・。おかげで背景制作の工数がなくなったことで、Apple Vision Pro単体の3Dモデリングとシェーダー制作に集中できました。

最終版の納品データ

Apple Vision Proの3Dモデルに関しても、影もあり/なしパターンで何度もレンダリングして提出したり、書籍デザインのためのテクスチャを背景に敷く/無地でギリギリまでパターンを出したり、印刷時にノイズがないか目を皿のようにチェックしたりしました。納品時は8Kでレンダリングしています。8Kでレンダリングは初めての経験でした。

出版記念イベントの様子。左がばいそん氏、右が主筆の服部さん

BlenderのShaderEditorがんばったことをわかってくれる人がいた


出版イベントで、表紙の3Dモデリングについて感想をくれた人がいました。「ゴーグルのガラス部分がすごく良いですね!この色味が素晴らしいです」と言われ、とても嬉しかったです。本体のモデリングにも苦労しましたが、それ以上にガラス面の鏡面的な表現をBlenderのShaderEditorで再現するのに非常に苦心しました。なので、そのプロセスをわかってくれる人が声をかけてくれて本当に嬉しかったです。

これからのこと

「Apple Vision Pro技術書の執筆プロジェクト」は、主筆をつとめる服部智さんのプロジェクトオーナーシップのもと、企画から1年近く続きました。下記は今年の7月に書いた服部さんのインタビュー記事です。

「Apple Vision Pro技術書の執筆プロジェクト」に関して、私は内容の執筆には携わっていませんでしたが、著者の皆さんが未踏の領域を開拓するような技術検証を執筆されているのを、ただただ感心して見守っていました。

表紙の3Dモデリングにも半年近く取り組んだので、完成した書籍が家に届いた時は、まるで旅に出した我が子が無事に帰宅したような感慨深い気持ちになりました。

Blenderの3DCGモデルと書籍で記念写真

そして、いつか自分もBlenderとかをテーマに、技術書を書けたら良いなと思いました。


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