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大変なことが、人生を大きく変える

 作家の浅田次郎氏は「どう考えてもいかんともしがたい不幸は、この世に二つしかない。ひとつは食えない苦労、もうひとつは生命の危機である。とりあえず、その2つの心配さえなければ、気の持ちようで誰でも『私は幸福な人間です』と言うことができる」と著書に書いています。
 不安や迷い、悩みは誰だってあり、連続ではないにしても死ぬまでついて回ります。でも、それも考えよう。受けとめ方を工夫するだけで「放っておけたり、笑い飛ばせたり」できるものです。
 苦悩の波に飲み込まれそうになったとき、とりあえず次のような視点に立ってみてはいかがでしょうか。

 ・恐れている現実がやってくる確率って、随分と低いもの。せいぜい5パーセントくらいでは?要するに、心配ごとのほとんどが「取り越し苦労」ってやつです。
 ・もし現実にそうなったとしても、それが悪いことだとは限らない。何が良くて、何が悪いかは単純には言えない。後になって、それがどう転ぶか、「雨降って地固まる」の格言のように、いつ反転するかはわからない。
 ・どんなものごとにも、ネガティブな面とポジティヴな面があり、どちらを重要視するかは本人の自由。
 ・やってきた出来事に対して「良い・悪い」判断して決めつけるのではなく「これもご縁があって起きてきたんだなぁ」「こういう経験もしておいたほうが、後々いいのかなぁ」と淡々と受け容れてみる。
 ・この問題は、私が悩まなければいけないことなのだろうか?他人の問題に自分が勝手に首を突っ込んで、余計なお世話をして、私だけ苦しい思いをしているだけではないだろうか。
 ・果たして、その問題は解決しなきゃいけないことなのだろうか。中途半端なままに放っておいて、白黒はっきり決着をつけないほうがいいのかもしれない。

 「大変」とは「大きく変わる」と書きます。大変なことがきっかけとなり、可能性や視野が広がったり、さらに大きな幸せを手にしたりして、素晴らしい人生が思いがけなく開けたりすることもあります。「私を喜ばせるために(または、退屈させないために)、天(神仏)が最適な出来事を授けてくれたのかも」と受け止めてみる。天を信頼して、時の流れに身を任せ、その道行きをじっくり味わってみるのも一興ですよ。

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