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心の叫び的メモ

 反論は無用です

 103万円の壁と社会保障に関する議論は、少なくとも基礎控除所得控除の仕組みの負の遺産であって、

家計における世帯収入を「大黒柱のサラリーマンお父さんが、家庭を守る奥さんと子どもを守る」という古い家族観からスタートしていますから、

共働き全盛の現代においてマッチする仕組みではないのです

 国民民主党がインフレ率とかその辺のを見て「103万円の壁を上げろ」と言ったのは一理あって、岸田文雄政権でもそれを言っています

 突破力があるってのはいいことですね

 いやー、いいことだ、素晴らしい

 ただなあ、3党合意で公明党さんまで150万円を理論上限にみたいなことを外で言ってしまって、これ財源どうすんねんというのは当然議論されてしかるべき

 で、ブラシャール経済学では~ みたいなこと言ってる間抜けも増えて、馬鹿もん最初の財政政策議論で金利部分を担当したのワイらなんだぞ、

 そのワイらがいまの日本の財政政策の問題をブラシャールで対応するのはさすがにちょっとと押し入れにそっとしまっていたのを勝手に持ち出してきやがって馬鹿が

 そしたら「お前その辺詳しいんだからちょっとこっち来いや」と体育館裏に呼ばれて魔法学校の校長から死んで来いってのと同義のご下命を授かるわけですよ

 ああまあワイも出世や保身はまったく考えなくていい身分だけどあんまりだ

 んで、なんとかインナーって偉そうに言っていた人たちが機能不全だとか、代案がなくて検討進まないとか、分厚い検討資料が出てくるんです

 まあ仕事だから全部読んだけど分量の割にたいしたことは言ってなくて、要するに想定していなかった制度変更と、それが政治的に進んだとすると大変な歳入不足になるので大変だよって話ですね

 でも、103万円の壁ってのは二か月も前にjbpressでワイが書いたときからほとんど具体的な対処案ってのは出てきてないじゃないですか

 ずっと金額で103万だ106万だ123万だ150万だ178万だとワーワー言っているだけ

 しかしながら問題の本質は冒頭に書いた通り「控除」って仕組みがいまの時代に合わないことがすべてなんです

 だって世帯収入が1,500万あって、父ちゃんが1,500万稼いで納める税金のほうが、パパママ共働き750万ずつ1,500万より高い税率になり多く税金を納めるって、納得できますか

 納得できるんならお前は死ね

 常識的にはこれは制度的不備であり、不公平であると考えるべきです

 そして、子どものいるいない

 子どものいない家庭があって、子ども育ててる家庭と同額の所得税で納得できるかって話です

 子どものいない家庭は、年取って年金もらったり病院かかるのに、誰かの子どもが納める税金や社会保険料で補助されるんだよ

 子どもを生めない社会環境が悪いって言われたって、未婚率が4割もあって、無子率が6割だ7割だって時代に、

 子どもを生まない側が「社会が悪い」「政治が悪い」「結婚できる所得がない」と騒がれたところで結婚して子ども育てている世帯はちゃんとあるんだから、

 これこそ結果責任で結婚して子どもを儲ける努力をしなかった人は未来に対して多く税金を払う税制にしないといけないわけですよ

 そういうところで財源が4兆円足りないから新規国債を発行して埋めますよと言われても制度的に持続しないの当然じゃないですか、子どもを生まない人たちの人生を支えるために、これから生まれてくる子どもが返していく国債で現行制度を守る話なんだから

 ただそうはいってもいまの制度で最低限、

 納得性、透明性、合理性、公平性が守られる、

 そういう仕組みを考えてご建議しないといけない

 なにより、こういう話になるって10月の時点で分かっていたし、それまでの3か月間何をしてたんだってことになりませんかね

 いろいろ議論はもちろんしてたんでしょうが、あなたがたインナーでしょ、専門家として政策を担ってきていた自負もあるんでしょう、なぜ着地に向けての合理的な提案ができませんか

 そういう人がね、陰で石破茂政権の悪口を言って、予算通過と共に総理を降ろせとか、下野しちゃえとか言ってるわけです

 いやいや、曲がりなりにも党内の民主主義的手続きを経て選任したのが総裁・石破茂であり、特別国会で石破茂がいいって名前書いて我が国のトップ総理大臣になってるんでしょ

 いろいろ意見はあるだろうし、立場によっては干されてる、やりたいことができるポジションではないってのもあるかもしれないけど、7月の参院選に向けて一枚岩になって努力しないといけないところじゃないんですか

 で、この後は社会保障制度改革が主眼になるかもしれません

 有体に言えば、社会保険料下げろ、ってやつですかね

 現役世代の国民負担を減らすためにも社会保険料を下げるってのはまあワイも同意です やりましょう

 ただどうやるかって言われると、途端にみんな静かになる

 このまえたった1,000億円(国家財政114兆円からすればわずかな金額にすぎない)削るのに、高額療養費を減らしたらみんな文句言うじゃないですか

 働き盛りの人たちが高額療養費引き上げられたら死んじゃうじゃないかって、そういう話

 ただまあ具体論で言えば、取りやすいところから取るっていうやり方で限界が来ていて、働いて収入があるところから取る以外ないよって話はたかまつなながいろいろいって炎上してました

 でもじゃあどこから取るんだって話になって、削るのは高齢者しかないといったところでその扶助が無ければ生きられない人を殺す話になります

 どこかの遠くの老人が、社会的な手当てを失って亡くなる話だと思ってるから、平気でそういう議論ができるんですよ

 実際には、その人は誰かの父親であり、夫であり、祖父として生きている人で、介護や療養型病院がなくなったら誰かが面倒見なければいけなくなる

 それは家庭や地域で、って言われて、そのご家族からすれば大変な負担になるのを公助で受け持っているわけです

 介護ってのは訓練が必要で、訓練を受けた人のほうが、ご家族で受け持つよりも効率的だから

 その介護を仮にやめますよ、病院も一定以上の年齢の人を引き受けませんよって社会にするかどうかが、社会保険料引き下げにおける大きな論点になっていくことでしょう

 その一方で、社会問題クリエイターの皆さんが、ヤングケアラー、ビジネスケアラーって課題があるぞって騒ぎ始めました

 まあ、あるかないかって言われたらあるよね

 でもそういうヤングケアラーやビジネスケアラーを引き受ける公的な仕組みが社会保険料で支えられてるんですよ

 社会保険料の使途に無駄があるからどうにかしろってのが出てくると思いますが、社会福祉法人でも200床以上の病院でもどっこも赤字なわけです

 医療や介護のニーズに比べて提供する介護業界も医療業界も足りていないけど、これらのサービス価格は中医協やら公的部門が決める

 そこには無駄があるどころか、回ってくるカネが必要なリソースに比べて足りないから地方ではビシバシ医療部門が赤字で潰れたり、不採算の診療科が閉鎖になったりしてるんです

 解決策は無いのかと言われるんですが、たぶん真正面からそれを言っても通らないでしょう

 なぜなら、命の選別に繋がるから

 国力の衰退とか、生活水準の切り下げってのはね、

 俺たちが生きていくために、生産性の低いやつはひっそり死んでくれって話に他ならないんですよ

 遠くにいる、同情できない誰かに死ねっていう話です、社会保険料の切り下げの議論は

 だから、割とみんな平気で安楽死とか尊厳死とか言う

 自分でモノを食べられない高齢者は死んでいい、仕方ないという話になる

 でも、そこで浮くカネってだいたい年1兆円強ぐらい

 お前らが103万円の壁とかで玉木雄一郎ばんざいを叫んで妥協した3党合意で決まる150万円で必要となる財源はおそらく年4兆2,000億円ぐらい

 生産性の低い高齢者を全員殺しても、

 誰かのお父さんやお母さん、お爺さんお婆さんを全員泣いて諦めても

 それでも埋まらないのが150万円の壁の財源論です

 さらに、老人からカネを取れといっても、年金で暮らせない老人が6割、身寄りのない老人が5割とかになる

 この人たちはみんな年金を捨てて生活保護に来ることになるでしょう

 よく見ておけよ、ワイと同年配の就職氷河期のみんなが15年後に体験する話だが暮らせない年金の水準まで下げたら、もっと地域や社会に負担のかかる生活保護に流れてきて、数倍の生活保護を払うんだ

 これ、絶対生活保護切り下げろって話になるから

 制度的に、もうもたないから

 だから、生活保護に流れられるよりはギリギリの生活だけど年金生活しておいてもらったほうが社会も財政もマシという話なのに、

 年金は払い損とか言い始める

 ある面では事実なんだけど、年金ってのは金融商品じゃねえんだよ

 厚生年金を納めても元が取れないとか言ってるけど、お前ら厚生年金もらって手元にカネがあったら全部使っちゃうんだよ

 ワイ含めて国民はだいたいその辺は馬鹿だからあればあるほど使っちゃう

 年金とか保険ってのは金融商品じゃなくて、なんかあったときのための共済に過ぎないんだから、目減りしてもちゃんと制度が存続して給付があるのが求められているわけだ

 通貨発行権のある国営のポンジスキームなんだから、日本円が紙切れにならない限り胴元的には一応安全ではある

 なのにたくさん国債発行してインフレにして日本円の価値を減らすような政策は本当にいいのかって議論になるべきで、それが本来の熟議の国会であり政策論争なんじゃないのか

 未来に対して責任を持つというのは、将来の世代への負担を減らすことも含めて、状況に合わせた存続可能な制度に改革し続けるという、バーク主義的な考え方がワイは大事だと思っております

 画像はAIが考えた『こんな議論』です。

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山本一郎(やまもといちろう)
神から「お前もそろそろnoteぐらい駄文練習用に使え使え使え使え使え」と言われた気がしたので、のろのろと再始動する感じのアカウント