俗・Adobe Audition…と、その仲間たち
誕生日プレゼントで、マイク2個とオーディオインターフェースとモニター用のヘッドフォンをいただきました!
このうち、マランツプロは「エレクトレットコンデンサーマイク」というもの。オーディオインターフェースなしできれいな音声が録れます。
ファンタム電源(48V)非対応のため、オーディオインターフェース経由で使うことができないのが惜しいです。
そういうこともあり、基本の機材を整えることができまして、今はダイナミックマイクとオーディオインターフェースで収録をしています。
それに関連して、Auditionの使い方もだんだんとこなれてくるようになりました。
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過去2つの記事では「ノイズリダクションがとにかく使いづらくてしゃあない!」と駄々をこねていた私でありましたが、機材更新に伴い再びAuditionと格闘する日々が訪れることになりました。
その中で分かったことがあるので、今回はそれを書こうと思います。
分かったこと①
全体選択でノイズプリントすると音声もノイズ扱いされる
音関連のプロの人が見るかもしれないのに、半年使って馬鹿丸出しの発見をした私をどうか責めないでください。
私が抱いていたノイズリダクションの認識…それは、環境音だけではなくリップノイズやポップノイズ全般を取り除いてくれるもの。
だから身体から発せられるクチャ音やポキポキ音も自動で取り除いてくれる夢のような機能だと思っていました。
しかし、この認識は当たり前ですが間違っていたので、どんなにリダクションをかけても音声が消えていたのです。
ノイズリダクションというのは、あくまで「環境音」を取り除く機能。
つまり、生活音や周辺環境が原因で発生するノイズを目立たなくしてくれます。
それはどういうことか?実演してみましょう。
これはナレーションの仕事を始めるにあたって、一番最初に作ったボイスサンプル。
プリセットの音声レコーダーと3000円のUSBコンデンサーマイクで収録したもので、音質はかなり悪いです。
試しに、ファイル全体を選択してノイズプリントをキャプチャし、リダクションをかけてみましょう。
音声全体をキャプチャしたリダクション。
緑の部分(しきい値)はノイズを含めた音を表します。
注目してほしいのが横軸になっている「ノイズリダクション」「削減値」。
値が大きければ大きいほどノイズが削減されます。
私が普段収録する際はこの値で環境音をゴリゴリ削っています。
そのままポチってみると…何も起きませんでした…
使っている音声が既存音声だったからなのかもしれませんが、編集時にやると音声が殆ど消えてしまうことがあったので、全体選択でノイズプリントをせずに、無音部分(オレンジじゃないところ)のみをプリントしましょう。
無音部分をリダクションしたものです。
雑音はかなり削られました。
分かったこと②
音をでかくしたいならノーマライズすればいいじゃない
録音時あるある。自分の声の音量にバラつきがある。
何を隠そう、この私がそうです。
ボイスサンプルの音声も波線の大きさがバラバラですよね。
今までは小さめの部分を振幅調整でごまかしていましたが、音質は正直いって均一に整っていませんでした。
というのも、振幅調整というのは、録音された全ての音を調整します。
早い話がレベル調整で、その分ノイズも大きくなってしまいます。
よく、音を大きくしようと振幅を上げたら謎ノイズが出てきて萎えたって話、ありますでしょ?ノイズ処理をいくらしても、全ての音量レベルを上げてしまえば隠れノイズもあるわけです。
でも、レベルとかそういう難しい話はいいから、音声を均一に大きくしたいですよね。
地道に振幅調整しても疲れるだけです。
これを解決してくれるのが「ノーマライズ」という機能です。
ノーマライズとは、録音された音声を自動スキャンして音声ピークを検出し、そのピークが指定した値になるように音声全体を増幅させることをいいます。
PCで収録した音声の場合、ピークの最大値は0dB。それ以下はマイナス値となります。
これを知ったのは、朗読案件(note朗読じゃないよ)に取り組んでいたときです。クライアントから「音が小さすぎます」とダメ出しをされて必死になって調べてたどり着きました…
今回は、一般的に使われる値(3dB)でやってみます。
ノーマライズ前。真ん中あたりが一番大きいことが分かります。
これをノーマライズしてあげると…
最初の部分がノーマライズ前の一番大きい音量部分と同じになりました。
あとはこれを振幅調整で均一し、細かなノイズを取り除けば完成です!
それにしても…
本当に音声配信する人が多くなりましたね。
note内でも音声配信をしている人はもちろん、スタエフを使うユーザーさんが増えてきた印象があります。
音声配信について、いろいろ思うところがある人も一定数いて、機材がどうのこうのとか、アナウンス技術がどうのこうのとかを論ずる方がいらっしゃいました。
技術に関しては、教わればどうにでもなる感はありますが、機材は購入するのでそれなりのリスクは高いですよね。
ナレーター界隈でも、収録環境(特に、オーディオインターフェースは必要か否か)について活発な意見交換がなされています。
ギャラは相対的に低いのに基本機材は高いという悪循環…音質も「技術」なのですから、それに見合った金額のクオリティを出したいものですね。
おしまいに、分かったこと2つを踏まえて、愛する機材たちで作ったnote朗読をどうぞ!
①888Mで収録したもの
②オーディオインターフェース+ダイナミックマイクで収録したもの