エレクトレットコンデンサーマイクは本当に高性能・高音質なのか!?【マランツプロ888Mレビュー】
新しい機材が届くと、心がウハウハするものです。ですが、使ってみないと分からないことだってあります。
そのうちの一つ、「マランツプロ888M」は付属のUSBコンバーター(簡易サウンドカード)を通せば使えるタイプのマイクなのですが、どうやらそれなりに癖のある奴でした。
ということで、今回はマイクレビューです。
録音時の音が小さすぎ問題
収録をするにあたり、必ず出てくる問題の一つがボリューム問題。
この前のAudition記事でも触れさせていただきましたが、クライアントによって「ボリューム小さいので修正お願いします」と待ったをかけられた経験のある方はいると思います(私も経験者です)
編集ソフトに慣れていないと、ボリューム修正するとなればもっと大きい声を出すしかないのでは?とつい考えがちです。それについては機械にお任せするとしても、取り扱うマイクで録音音声のボリュームが結構違ってきます。
こちらをご覧ください。緑の波形にご注目。
なんだこれ(驚愕)たまげたなぁ…
これ、マランツで録った地の音声です。
ヘッドフォンを通して聞いてみると、まぁ小さい小さい。
録音確認時のモニタリングでも、あまりにも小さすぎて耳に全神経を集中しないとトチりの部分がどこなのかわかりません。
幸い、編集でノーマライズすればモノになるレベルではあるので、あまり気にしなくてもいいとは思いますが、初めて宅録に触れる人にとっては、少しびっくりするかもしれません。
編集してモノにした波形がこちらです。
マランツプロの良さは深みのある音に仕上がる点で、私はとても気に入っています。
もっと言えば、オーディオインターフェースをセットするのがめんどい時によくお世話になっているのですが、原稿内容によっては音の具合を演出してくれる感じがあるので、超良いです。
深みのある音が録れるということは、朗読読みにピッタリということ。
note朗読はこれメインで録ってみてもいいかも!と思いました。
オーディオインターフェースと併用すれば最強……と思うじゃん?
結論からいうと、使えないです。
そもそもの構造が違いすぎたのです。
かなりの専門知識と用語を使うので省きますが、マランツプロはオーディオインターフェースなしで収録ができるマイクです。これをエレクトレットコンデンサーマイクといいます。
どういうことかというと、オーディオインターフェースにはファンタム電源を供給する役割を果たしており、これを普通のコンデンサーマイクに繋ぐことで初めて録音時に効果を発揮することができます。
一方、エレクトレットコンデンサーマイクはファンタム電源を使用しないので、USBだけで賄うことができます。つまり、構造上はPCにプリセットされたマイクとあまり変わりません。だから音が小さいのです。
付属のコンバーターに繋がないといけないのは録音音声を増幅しなければならないためで、構造が違うオーディオインターフェースに繋ぐことができません。
( ´∀`)だから音が鳴らないのかぁ
まとめ
マイナスな面もそれなりにあるマランツプロ888Mではありますが、私個人としては宅録ナレーション始める人にはうってつけの機材だと考えています。
確かに音は小さいですけど、あの値段でこの音質を作れるのはそうそう出会えないと思います。
「Audition使っているからでは?」と言う人もいるでしょう。間違いないです。ですが、環境音はあまり入らないですし、地の音はクソ小さいけどノーマライズやゲイン調整すればなんとかなりますw
ラジオや実況配信する人にもおすすめです。
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