たいせつ!オーディオインターフェース!【U-PHORIA/CLASSIC PRO CM5レビュー】
誕プレで念願のオーディオインターフェースとダイナミックマイクを手に入れました!
このセット、ナレーター界隈でも買っている人が多くいて、安い値段で素晴らしい音質に仕上がることから大変人気となっています。
オーディオインターフェース絡みの話は前々から書こうと思っていましたが、書く機会がありませんでした。
しかし、懇意のクライアントから新たな収録依頼が来たので収録がてら波形をスクショしてみました。
マランツの波形と比較して、技術素人なりに分かったことを解説していこうと思います。
録音するのにオーディオインターフェースは必要なのか?
自分の声を録音するだけであれば、ぶっちゃけPC内蔵マイクやスマホで十分です。
ですが、録音する目的は何なのでしょうか?
ラジオ収録?歌ってみた?声劇?
いろいろあると思います。
私はナレーターなので、今回はナレーションを収録する場合に限定してお話させていただきます。
ナレーション収録をする際、オーディオインターフェースは必要か?とナレーター界隈で話題に上ることがよくあります。
結論から言うと、オーディオインターフェースは必要です。
なんで必要なのかというと、まっさらな自分の声が聴けるからです。
いわゆるモニタリングです。
オーディオインターフェースには、ヘッドホンを挿せるプラグがある場合が殆どです。
もちろんPCのスピーカーからでもモニタリングすることは可能ですが、ヘットホン越しに聴いてみないと自分の声の本質を知る機会は永遠にないといっても過言ではないです。
例えば、クライアントから依頼されたナレーションを収録して、それをPCのスピーカーで確認したとしましょう。
聴いた限りでは、ノイズらしいノイズは確認できなかったので、クライアントに提出します。
ところが「雑音が残っているのでリテイクしてください」と指示されました。
自分が聴いた限りでは問題ないはずなのに、どうしてなのでしょうか?
答えは「PCスピーカーじゃ細かなノイズは乗らないから」です。
音声が収録された動画を再生する際、何もPCのスピーカーから音を出すとは限りませんよね。
イヤホンで音声を聴く人もいれば外付けのスピーカーで聴く人もいます。
下手すると「ナレーションの音質がクソ」とコメントされる可能性だってあります。
視聴者というのは、どんな小さなことでも敏感に反応するものです。
ここまで、音声のモニタリングについて書きましたが、オーディオインターフェースの真骨頂は録音時です。
如何にオーディオインターフェースが重要か叫ばれる理由を書きます。
編集ソフトなしで増幅調整できる
以前、マランツプロのレビュー記事で「地の音声がアホみたいに小さい」と書きました。
(どうして小さいかは該当記事をご参照ください)
オーディオインターフェースは収録された音声が小さくなる心配は全くありません!
ていうか、むしろ大きすぎるくらいです。
どのくらい違うかというと…
エレクトレットコンデンサーマイクは音処理のパワーをUSBの性能に依存してしまっているのでこの程度。
一方、オーディオインターフェースは音処理に必要な性能を全て搭載しているので、このように音が増幅されます。
ちなみに、音の増幅レベルやマイク入出力レベルはインターフェースのツマミで簡単に調整可能です。
基本機材のスターターキット
さて、オーディオインターフェースの凄さが分かったところで、本題のU-PHORIAマイクセットの使用感想について述べましょう。
使ってみて思ったのは…オーディオインターフェースとダイナミックマイク素晴らしいな!!ということです。
ナレーションといえばコンデンサーマイクのほうが良いのでは?という方も多いでしょう。かくいう私もそうでした。
しかし、ただでさえ雑音だらけの自宅で収録するのに、音質云々を語るのは今ある問題から目を背けるのと同じ行為だと今は考えます。
というか(宅録ナレしてるのであれば)そういう伝説や神話を信じるのは今すぐやめましょう。
ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの大きな違いは「指向性」です。
・ダイナミックマイク…単一指向性(マイクから見て正面から来る音が拾いやすい)
・コンデンサーマイク…無指向性(マイクから見て360°の方向から来る音が拾いやすい)
「コンデンサーマイクにしたら雑音が多く入るようになった」と言われるのは指向性によるものが原因。
加えて、感度が高いので、マイクの取り扱いに慣れていない人はダイナミックマイクで慣らすことをおすすめします。
めっちゃ専門的に書かれてはいますが、それぞれの仕組みについて書かれているので一度目を通してみてください。
しかし、プチプラ機材なので、それなりにお高い機材にはやっぱり負けます。
(先輩ナレーターの方々の機材を見ると、これをレビューしている自分が惨めに感じるくらいすごいです)
これで本格的な宅録ができる!と意気込んでいても、所詮スターターキット。
とはいえ、オーディオインターフェース初心者でもすぐに扱える代物ですし、自分の音声をレベルアップさせるには十分な機材です。
宅録ナレーションをしていて、マイクやオーディオインターフェースによって音の仕上がりが違ってくるというのが少しずつ分かるようになりました。
ですが、そこから機材沼にドボンしちゃうのが恐ろしいところです…
おまけ:コンデンサーマイク使用時
今持っているマイクがコンデンサーマイクという方もいらっしゃることと思います。
コンデンサーマイクはオーディオインターフェースがないと動きません。
コンデンサーマイクには、ファンタム電源という微弱な電流を流さないと動かない仕組みになっていて、それを供給できるのはオーディオインターフェースのみとなります。
48Vのスイッチがファンタム電源の供給ボタンです。
コンデンサーマイクの取り扱いが厳しいのはこれらが原因です。
また、ファンタム電源を付けたまま機器の抜き差しをすると音質に支障が出ます。最悪の場合、機器が故障することもありますので、取り扱いにはご注意ください。
【追記】
「ナレーター界隈でも定番があるのですね!」とコメントをいただきましたが、どっちが多く使われているかと言われれば…ぶっちゃけコンデンサーマイクを使っている人が多い印象があります。
あくまで使ってみた私の個人的意見に過ぎないので、コンデンサーが良ければコンデンサーを使ってみてもよし、ダイナミックが良ければダイナミックを使ってみてもよし、というのが正直なところです。
ちなみに…ナレーターの窪田等さんは、宅録時、コンデンサーマイクを使用されています。
味のあるナレーションが、とてもウットリ(人´∀`*)