一輪挿し
私「あら、この一輪挿し素敵ね」
とある飲食店で、食事が到着するのを待ちながら、窓辺に目をやった。素敵な一輪挿しが飾られている。素敵!飾った方のセンスを感じられる。娘はすかさず私の心を読んだ。
娘「あなた、一輪挿し使えないからね」
買うなよ、と釘を刺す。
私「なんで?素敵じゃない」
娘「こんなふうに素敵に飾れたらね」
私「出来るでしょ」
娘「出来ないでしょ」
私「出来るでしょ!」
娘「ほんとに一輪しか飾らない?」
私「え?う、うん」
娘「いつもぎゅーぎゅー花を詰め込んじゃうでしょ」
私「出来るもん」
娘「いつぞやガラス工芸のお店で買った一輪挿しに、いっぱい詰め込んでダメにしたでしょ」
私「出来るもん!黄色い花を一輪入れるでしょ、んで何かピンクの花もちょっと入れるでしょ,彩りにあと3本位入れると、ほらキレイ!」
娘「ね」
私「む」
一輪挿しに束で花を生けて何が悪いの
牛丼に牛入れなくても美味しければいいでしょ
お財布に診察券しか入ってなくてもいいでしょ
そんなら、バケツを一輪挿しにしたって
一輪挿しをお花の大部屋にしたって
誰にも責められる事はないはず
そして、好きにしなさいの娘の決め台詞。
あ、料理が届いた
わあい。