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最近読んだ本


逢魔が時三郎 誇りの十手 井川香四郎
北町奉行所の定町廻り方で「逢魔が時三郎」とあだ名されている大間徳三郎。幼少より気が弱く頼りない同心であったが、なぜか時の奉行・遠山左衛門尉のお気に入りで信頼が厚い。それもそのはず、時三郎は思いもよらぬ下手人を次々に挙げていたからである。その手柄の影には彼に“憑いた”岡っ引き・文治の存在があったが、実はこの文治、もうこの世に存在していない。
ある事件で爆死してしまいながら、時三郎が心配で成仏できず、生前同様、二人で事件を探索していたのだ。時三郎にしか見えないがため、どんな場所も出入り自由の岡っ引きと、その後ろ盾を得て日々成長を遂げる気鋭の同心。江戸一の無敵タッグが今日も悪人どもを追い詰める!

波涛剣 上田秀人
太捨流の達者・順斎が何者かに斃された。同じ頃、琉球とのみ記された目安箱の封書を訝しんだ将軍・家重は、宝蔵院一刀流の遣い手・三田村元八郎へ探索の命を下した。薩摩の陰謀なのか?父の仇は一体?悲しみの秘剣が一閃する。

未来 湊かなえ
未来の夢ランドのチケットっていうファンタジー感溢れる始まりなのに、畳み掛けるかのような閉塞感満載のそれぞれの「家庭の事情」。死別・金銭的困窮・DV・不倫・性的虐待、平和なご家庭の子が誰一人出てこない。「未来」なんてタイトルなのに未来にたどり着く前にもう詰んでる子供ばかり。面白いと思ってしまって良いのか憚られるけど、とても引き込まれました…。ひとつ疑問なのは、ママは何故平和な生活の時の方が人形だったんだろう?ママの心理を知りたかった。

関係の中で足掻(あが)き、戦う人々の物語である。 父を亡くしたばかりの十歳の少女・章子のもとに、三十歳の章子が書いたという〈未来からの手紙〉が届く。その手紙に励まされた十歳の章子は〈大人章子〉に向けての返事という形で日々の日記を書き始める。 意地悪なクラスメート、無気力だったママの変化、担任の先生の言葉……辛い出来事があっても、〈未来からの手紙〉に記されていた〈あなたの未来は、希望に満ちた、温かいもの〉という言葉を支えに頑張ってきた章子。 しかし、中学に入った彼女を待っていたのは、到底この先に幸せがあるとは思えない事態だった……。 相次ぐ災厄が、章子の心を冒していく。私は幸せになるんじゃなかったのか、という悲鳴が聞こえるようだ。その描写はさすがだが、真骨頂は語り手が変わってからにある。 描かれているのは、大人と子どもの〈関係〉だ。章子をはじめ本書に登場する子どもたちは皆、大人によって苦しめられている。子どもは大人の庇護のもとでしか生きられないのに、自分の都合で子どもを振り回す身勝手な大人たち。 だがその一方で、子どもを救えるのもまた大人なのだと、本書は伝えている。子どもが未来を信じられるように、大人が手を差し伸べねばならないのだと。そんな大人の存在が子どもを強くし、強くなれた子どもは大人になって、きっと次の世代を助けていく。 湊かなえが本書に託したのは、大人と子どもの、あるべき関係の姿。だからこの物語の読後感はとても温かい。 人と人の間に生まれるものを見つめ続けてきた著者だからこそ描ける、希望の物語。(WEBより引用)

かきあげ家族 中島たい子
スランプ中の老映画監督・中井戸八郎のもとに、仕事をやめた長男と離婚した長女が出戻ってきた。家には引きこもりの次男もいて、中井戸家は十数年ぶりに一家集結してしまう。そんな中、八郎が家宝にしている世界的名監督の遺稿がネットオークションに出ていることが発覚する。家族の誰かが出品したとにらんだ八郎は、密かに犯人捜しを始めるが……。最も身近だが最もわかっていないかもしれない家族をめぐる、笑いと涙の作品

やっぱり本がスキ


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