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耳袋秘帖 白金南蛮娘殺人事件 風野真知雄
長崎・出島のカピタンの定宿長崎屋では、宿泊するものがいないのに不穏な様子。一体何が起きているのか? 根岸の名推理が冴える。
渋谷の南、白金あたりで立て続けに、裕福な家の若い娘四人ほどが行方知れずになった。およそ半月ばかり前の話だそうだ。この話が奉行所に届いていないことに不審を覚えた根岸は探索を命じた。同じころ市中のそこかしこで、金髪の大柄な娘が目撃された。誰かを探しているようだ。無関係に思えた二つの事件がやがて一つに。
声なき蝉-空也十番勝負 青春篇(上) 佐伯泰英
坂崎磐音の嫡子・空也は十六歳で武者修行の旅に出る。
向かったのは他所者を受け入れない〝異国〟薩摩。空也は薩摩藩に入るため、名前も捨て、己に無言の行を課して国境を目指す。待ち受けるのは精霊の棲む山々、そして国境を警備する無法集団・外城衆徒だった。