最近読んだ本
佐伯泰英
無宿 吉原裏同心(18)
早朝の浅草寺で、廓の用心棒幹次郎は血の臭いをまとうふたりの男とすれ違う。
質商小川屋の一家総勢七人を惨殺したと思われるふたりは、江戸の町から消え去ったかに思われたが……。
さらに、人気絶頂の花魁・薄墨太夫を狙う謎の「眼」に気づく幹次郎。
その正体を追ううち、薄墨こと加門麻の隠された過去に触れることになる。
悪を相手に、幹次郎の怒りの秘剣が翻る。
未決 吉原裏同心(19)
女髪結おりゅうの妹で髪結見習いのおきちが不審な客に狙われているという。
廓の用心棒神守幹次郎らはおきちの警固に乗り出すが、背景には謎の船問屋が企んだ陰謀が隠されていた。
さらに、吉原会所の頭取四郎兵衛をその座から引き下ろそうと、卑劣な攻撃が始まる。
再び蠢き出した「闇の力」がもたらす危機に、吉原会所は総力を上げ立ち向かうが、悲劇が襲う!
髪結 吉原裏同心(20)
遊女たちの髪洗いの日、千惷楼でお職を張る女郎莉江が客と心中した。
廓の用心棒神守幹次郎らは、心中に見せかけた殺しでは、と疑いを抱く。
探索で浮かび上がったのは、陰供を引き連れ楼に上がった謎の人物。
白装束の軍団が幹次郎に脅しをかける中、莉江とかかわる者らが次々と殺されていく。
そして「闇の力」が会所に襲い掛かるとき、幹次郎らに生命の危機が!