最近読んだ本
上田秀人
- 娘始末 - 闕所物奉行 裏帳合(五)
借金の形に身を売られた旗本の娘の自害が相次ぐ。改易を恐れた旗本は娘に自殺を強要していた。扇太郎が預かる元遊女の朱鷺にも魔の手がのびる。江戸を揺るがす事件に乗じて町奉行の座を狙う鳥居、岡場所の利権を欲する一太郎、政権奪取を図る家斉派の幕閣の思惑が交錯する中、扇太郎も覚悟を決める。
- 旗本始末 - 闕所物奉行 裏帳合(四)
逐電(失踪)した旗本の行方を追う扇太郎は、借金の形に娘を吉原に沈める旗本が増えていることを知る。また大御所(家斉)派と家慶派の幕閣の対立に乗じて、狂い犬の一太郎が人身売買を禁じる法を逆手に吉原乗っ取りを目論んでいた。江戸の闇の支配をめぐる争いに呑み込まれ、扇太郎の太刀が鞘走る。
辻番奮闘記 二 御成
三代将軍家光は、島原の乱鎮圧後、島原藩松倉家を潰した。牢人となった旧藩士たちは、松倉家と隣接する平戸藩松浦家へ狼藉をしかける。苦慮した松浦肥前守は、再び斎弦ノ丞を辻番に任命し、家の安泰を図ろうとする。一方、将軍"御成"の栄誉を巡り、松平伊豆守ら重臣の権力抗争が激化。この"御成"を狙う企みを知った弦ノ丞に密命が下るが……。藩のため奮迅する辻番たちの活躍!