
最近読んだ本
佐伯泰英

聖母の月
冷蔵庫のドアを開けた。「さようなら」。二匹の猫を何も入っていないガラス棚に置くとドアを締めた…。不倫の恋、ペルシャ猫の亡骸、名画ドガの謎。フラメンコ・ダンサーが敢然と運命に向かう、冒険ミステリー。
瑠璃の寺
主家の汚名をそそぐべく江戸へ向かった放浪の南蛮絵師・通吏辰次郎。真相を糺す彼の前に現れる刺客の影…。運命に翻弄される者たちが奏でる哀歌。
ピカソ青の時代の殺人
東京競馬場の駐車場で一台のロールスロイスが炎上、その中から死に化粧を施された異様な男の死体が発見される。男は西洋骨董店「四匹の猫」のオーナー・阿澄林成。事件を追う府中署刑事・夏苅真左の前に現れたのは、若き日のピカソが描いたと思しき一枚の絵だった!スペインへ飛んだ夏苅は、ピカソの“青の時代”の秘話に触れ、事件の核心へと迫るのだが…。
ヨハネの首
黄金で造られたという名車、イスパノ・スイザ──〈舞姫〉ら、1920年代の上海を遊び尽した〈選ばれたる冒険者〉たちの象徴。この秘宝を巡って、東京、バルセロナ、パリ、香港、上海と、激しく渦巻く陰謀の数々……。