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最近読んだ本

倉阪鬼一郎

えん結び 新・人情料理わん屋
川開きをむかえ、にぎわう江戸。おちさと竜之進夫婦が営む「えん屋」が見世びらきすることになった。円い器で料理を供す「わん屋」の姉妹店で、椀や盆など円い器だけを全て三十八文で売る見世だ。その準備のさなか、里親探しの刷物を配る僧を見かける。易者でもある竜之進は妙な気配を感じ、占ってみると……。

開運わん市 新・人情料理わん屋
新年の江戸。料理屋わん屋に集う常連たちは、平穏な日々が続くようにと願いを込めて、開運市を開くことにした。並ぶのは、災いから逃れた縁起物や神官が祈りを捧げた器だ。準備の最中、同じように縁起物を売る旅籠の噂が聞こえてきた。気になり覗いてみるが、とくに変わったところはないようだ。しかし、その正体を探ると……。料理人・役人・職人が織りなす人情物語。

大江戸隠密おもかげ堂 笑う七福神
本郷竹町でひっそりとのれんを出す「おもかげ堂」は一見、美形の兄妹、磯松と玖美が人形を作り、売る店。
武蔵、丹沢、美濃、近江など各地の山道を渡り歩いていた木地師と忍びの血を引く磯松と玖美はふだん、世にも美しい木彫り人形や、からくり人形も作っているのだが、表向きの商いのほかに裏の仕事が二つ。
一つは、忍びの血筋を生かし、隠密回り同心・大河内鍋之助の下働きで、
からくり人形を使って近在に起きる事件や咎人を追うこと。
もう一つは故人を偲ぶため、人情味あふれる「おもかげ料理」を遺族にふるまうことである。
谷中近辺で謎の辻斬りが発生。七福神の判じ物は、辻斬りをなした下手人の仕業なのか?
美形兄妹二人を襲う凶刃。美形兄妹は、辻斬り一味を返り討つことができるのか――。

からくり成敗 大江戸隠密おもかげ堂
表むきはからくり人形づくりを商いとする「おもかげ堂」。
白昼堂々と行われた押し込み事件の真相は――
兄妹は真実をつきとめ、遺された者の心を救えるのか?

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