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佐伯泰英
完本 密命 巻之一 見参! 寒月霞斬り
豊後相良藩二万石の徒士組・金杉惣三郎は、14年ぶりに江戸に入った。
何者かによって奪われた相良藩の蔵書の中に、幕府の怒りに触れるもの――切支丹本が混ざっていたという。事が明るみに出れば藩の取り潰しは免れない。
固い絆で結ばれた藩主・斎木高玖からの密命を帯び、真相を探るべく脱藩を装って、江戸での浪人生活をはじめる惣三郎。江戸の市井でさまざまな人々と縁を結びながら切支丹本の行方を探ってゆくと、そこには藩主の伯父である斎木丹波の影が。
密命を果たすため、東奔西走する惣三郎。そんなある日、国許に残してきた子供たち、清之助とみわがさらわれたと知らせが届く。惣三郎は子供たちと藩を救うため、剣を振るう!
完本 密命 巻之二 弦月三十二人斬り
切支丹本騒動から七年後。金杉惣三郎は相良藩の江戸留守居役に出世するものの、一緒に暮らすようになった子どもたちと向き合う時間がない。連れ添うつもりだったしのは、一言の相談もなく惣三郎の元から去ってしまっている。
そんなある日、月見の宴を楽しんでいた藩主正室の麻紀が謎の黒装束の一団に襲われ、かばった乳母が殺されてしまう。どうも八代将軍吉宗の出生の秘密をこの乳母が知っていたらしい。
期せずして紀州と尾張の暗闘に巻き込まれた相良藩。藩を守るため、惣三郎がふたたび立ち上がる!
完本 密命 巻之三 残月無想斬り
家族との平穏な暮らしを望む金杉惣三郎だったが、その剣の腕と人柄を買われ、惣三郎の身柄は八代将軍吉宗にうつされる。
そんな中、吉宗の側近が次々と暗殺される事件が起きる。妖刀「村正」を振るい、信玄公の昔より生きながらえているという老武芸者・石動奇嶽の仕業だった。
刀どころか鉄砲さえ通用しない難敵に、決死の覚悟で惣三郎が挑む!