最近読んだ本
佐伯泰英
愛憎 吉原裏同心(15)
富岡八幡の相撲見物で浮き立つ十一月。吉原で最近人気の中籬に脅し文が投げ込まれた。
相談を受けた用心棒の神守幹次郎らが調べ始めるが、その前に刺客・夜嵐の参次が現れる。参次は花魁・薄墨太夫の前にも出没。
そんな中、薄墨の禿・小花が勾引され、身代わりの左吉にも魔の手が及ぶ。
押し寄せる騒動に翻弄される幹次郎らを狙う刺客の驚きの正体と決戦の行方は?
仇討 吉原裏同心(16)
年が明けた吉原で、客の懐中物や花魁の櫛笄が次々に盗まれる騒ぎが続いた。
悪童たちの仕業と、用心棒神守幹次郎と会所の面々は捕縛に当たるが、その背後に、さらに大きな勢力の影がちらつく。
吉原に触手を伸ばす勢力に、幹次郎の剛剣がうなり、新必殺武器の小出刃が飛ぶ。
そして新たに、廓内で仇討騒ぎが起こり、幹次郎らは悲しき運命の散る果し合いに立ち会う。
夜桜 吉原裏同心(17)
日本橋に現れた、誰より走るのが早い若侍。
見世物好きの江戸者を当て込み、吉原を舞台に走り合いの勝負を行う話が出るが、過去の怪しい若侍の正体を会所は調べることに。
一方、吉原の大籬三浦屋で人気の振袖新造が騒動を起こし、裏同心幹次郎にも罠が忍び寄る。
新造の陥る悲劇とは。そして、謎の俊足の侍が、吉原と江戸の町を大興奮の渦に巻き込むことに――。