僕が教師を辞めたかった頃②
僕が学校を辞めたかった頃、本校では、五目標を掲げ、「生徒指導」をしていました。
あいさつ
言葉づかい
規則
けじめ
気くばり
そして、校門を通る時は、誰もいなくても一礼。帰りは、わざわざ振り向いて、校舎に一礼。それが、本校の伝統だと、ことあるごとに言われていました。
エアあいさつ、意味ある??
ま、学校の伝統など、ほぼ「進歩なき繰り返し」ですが。本校は、かつて名門女子高でした。当時は、この町のトップ校では、男女差別入試が行われていて、女子は男子より高得点を取らなければ、合格できなかったんです。そのため、さほど優秀でもない男子に追い出された優秀な女子が、本校に入学してきた時代の名門校。男女差別前提の名門校。女は学などいらないと言われ、良妻賢母を目指した生徒も多かったようです。
例の五目標は当時の生徒会が提案したもので、今も続いているというわけです。社会や未来や自己実現など気にせず、同調、服従、忖度せよ、と。
本校出身の女子が、トップ校の男子と結婚し、内助の功で、一歩下がって支える、まさに良妻賢母。
平成が終わり、令和も何年も経ったのに、そんな昭和の「進歩なき繰り返し」を毎日のように目にして、ゲロが出そうでした。