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なにぶん嘘日記11/26 #私の思う女子力

 気が向くと企画に参加するので書いてみた。

 普段、まったく使わない言葉『女子力』。私の思う女子力とは…?
 その言葉を聞いてふと思い出したのは、『聡明な女は料理がうまい』という桐島洋子さんのエッセイである。
 70年代のベストセラーエッセイだが、聡明な女と呼ばれたい野心がなかったので、タイトルを思い出しただけで内容は知らない。『女子力』という言葉が生まれたのは21世紀に入ってからのようだけど、なんとなく近い匂いがする。

 料理が下手な私のような者は、聡明だという評価も、女子力が高いという評価も永遠に得られないのだろう。
 それで困ったこともないからいーけど。

「玉の輿に乗れなかったじゃんねー」
という居候の小人の口をチョコパイでふさぐ。

調べてみると、『女子力』が高いというのは、家事能力が高いとか、キレイとかかわいいとか、おしゃれとか、気配りができるとか、そんな感じの能力が高いことを言うらしい。

 へぇ~え。(小人と共にハモる)

 特におしゃれでもなく、家事も得意ではなく、気が利かないため飲み会のお酌なども苦手で、男性のために料理を小分けするとかも面倒くさく、みんな好きに飲み食いすればいいやんねー、などと思っていたマイペースな若かりし頃の私(今でもそうですが)が、女子力が高いと言われたことがないのは当然であった…。

「ねぇ、こびと界にも女子力とかあるの?」
「『〇〇力』みたいなのはないけど『小学問ノススメ』はあるよ」
「え、なにそれ?」

「天は小人の上に小人を造らず小人の下に小人を造らず…」
「それって…福沢ゆ…」

「みんな平等なのになんのために力がいるのさー。誰かに勝ちたいからじゃないの?そんなこと考えるヒマがあったら、みんなでおいしいもの分け合って食べればいいんだよー。うぇーい」

 ほぅ。分ける気あるの?
 でもたしかに、そもそも『力』を持ちたいというのは、誰ぞに勝ちたいという欲である。欲なら食欲を満たすくらいで十分だ。

「おなかすいたー。カステラ食べたいー」
 すなおすぎる小人のように…。チョコパイはもう消化したのか。

 男性には厳しめだが小人には甘い私がカステラを切り分けているのを見ながら満足そうに小人が言う。
「だからさぁ、『女子力』なんてのより、『小学問ノススメ』を参考にした方がいいよー。かすてらー、うぇーい!」

 うぇーい。

 とはいえ、『女子力』と称される能力自体を否定するわけではない。
 そこにヘンな欲や下心などないなら、周囲の人々を助け喜ばせる能力であることは間違いない。だからこそ、女性に限らず男性も持っていていいものだろう。

 そういえば、女子力よりも身に着けたいのは老人力だったなぁ…と、昨日『翔んで埼玉』の一作目を見ながら『京本正樹』という名前がどーーーしても思い出せなかった私は思う……。

・・・参考:『学問ノススメ』福沢諭吉

※山根さん、こんなのですみません…

※更新はきまぐれです。また、コメントいただいた場合、返信は居候の小人にさせますので失礼がありました場合はご容赦くださいませ。(だいたい「うぇーい」とか言って言葉使いもテキトーです)

※私の日記は表題通り『なにぶん嘘日記』です。百パーセント真実ではなく、半分、あるいは三分とか八分とかの嘘、すなわちフィクションが含まれるという意味と、「なにぶん嘘もありますのでどうぞよろしく」という意味の両方が含まれております。


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