古い時代から学ぶ大きな気付き☆今の子供達に必要なこと☆
子育てをする中で日々感じている事と、今回出会った本に重なる部分が多く、とても感動した本があります。
今日はその本について書きたいと思います。
ディサービスで働く19歳の青年が高校生の頃の話でした。
複雑な家庭環境で育ち、小学生の頃からゲームにはまり、中学生の時には遅刻ばかりの生活。
なんとか地元の高校に進学するも、毎日スマホゲームや動画を見て過ごす日々。
成績順位も下位で生活態度も乱れ、このままだと退学だと言われても、それでもいいと、自暴自棄な青年でした。
ある日、地域の避難訓練で、学校近くの老人ホームのお年寄り達を避難所まで連れて行くよう指示されました。
腰は曲がり、おぼつかない足取りのおばあさんの手を引いて誘導していては
日が暮れてしまうため、青年も同級生のようにおばあさんをおんぶして避難所まで走りました。
3人のおばあさん達の誘導を終え、青年は「なんで自分達がそんな事しなくちゃいけないんだ」と腹をたてていました。
すると、おばあさん達は青年に向かって
“ありがたや、ありがたや“と
しわくちゃな手をこすり合わせ青年を何度も拝み、感謝を伝えました。
田舎のおばあちゃん達にとっては、
食事前の「いただきます」
いい天気の空に向かって「お天道様、ありがたいねぇ」
っていう時と同じように自然な行為でした。
「あんたは神様みたいな人や。こんなおばあさん3人も運んでくれて、大変やったなぁ。」
「ありがと、ありがと。ほんまに助かりました。」
繰り返し、おばあさん達に感謝され、青年は驚きました。
「面倒くせぇって腹を立てておんぶしていたクズみたいな俺を、神様だって言うなんて」
おばあさん達からの思いがけない言葉に、青年は涙をこらえる事ができませんでした。
こんな自分にもできる事がある。
青年は初めて、人に感謝される喜びを知りました。
おばあさん達には大げさな気持ちはなく、
青年は非日常の体験から、人生を変えるきっかけを得る事ができました。
私自身、子育てをしていて不安に感じる事と重なっていました。
スマホで検索する事で、何でもスピーディに行う事ができ、各段に便利になってしまった暮らしの中で、スマホが無かったらどうなるのか、なす術を知らない子供達。
何でも与えられる事に慣れ過ぎた子供達は、生きていく力が弱いという事に不安を感じていました。
これから益々加速していく社会の変化の中で、便利さを得るだけでなく、
これまでの生活から学んできた事を伝えるという事は、大人にとって大事な役目ではないでしょうか。
色々な場面で、もしスマホが使えなかったらどのように対処したらいいかという事を子供と一緒に考えたり、普段と違うつながりを持ってみる、いつもと違う経験をしてみるなど、逆転の発想から伝えてあげる事も必要なのではないかと思うのです。
この本にも書いていたように、大切な事は現実社会にあるという事に意識を向けてみる。
そんな事を知らない子供達に、便利さ以外の事を一つでも多く伝えてあげる事で、子供の生きる力が育つのではないでしょうか。
子供を大事に想うからこそ、先回りして与えてしまう事を見直し、自分で挑戦してみる、体験から学ばせるという事が必要だと思います。
普段のコミュニケーションの中で、一度取り入れてみてはいかがでしょうか。
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