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【よ・う・や・く(次男っちのやる気スイッチと援助希求)】

新学期初日、ようやくスイッチが入った模様の次男サマ。(遅ーいww)
緊急事態宣言の関係で、急きょオンライン新学期になり、宿題提出は午後だったのだけど、受付終了まであとわずか2時間半ほどのタイミングで入ったやる気スイッチ。どんだけー。
(わーー、オラわくわくすっぞ)
がーんーばーれー。

もともとは夏休みの宿題なんて一日で終わるはずもなし、終わってても終わってなくても、受付開始と同時くらいに持っていくつもりだったのだけどね。

「それじゃ、ついに締めの時間になったから終わったものも、終わってないものも、とりあえず全部出せ。母が学校まで持っていくゆえ」

予告していた刻限(14時)になったのでそう言うと、次男がなにやらモジョモジョしている。

「うん?トラジ(次男仮名)は後顧の憂い、言い残したことでもあるのかい?」

と聞いたところ(終戦の日の特集マルレを最近録画で見た影響がこんなところに)

「……計算ドリルだけは終わってないと先生にコロされる。夏休み前に先生がそう言ってた」

ほうほう、そんなアイデンティティみたいな極刑予告がされていたのか。(それならなぜもっと必死こいてやらぬのか?、という死体蹴りになる疑問符は今さら言葉にして言うてやるまい。)

「ならば私が代わりにやってやるぞ?命に関わることだから遠慮するな」とさっさと鉛筆を走らせると次男が泣きながら「ダメ!!」と。

その後ようやく、ようやくスイッチが入ったみたい。
やる気スイッチ入るの遅いなーーー(遺伝)

で、1時間ほどそのやる気を持続させて(えらいじゃないか)黙ってやっていたみたいだけど、いよいよ1時間半前になり、
「……やっぱり終わらない、ママ手伝って」
と!!!

あの!1年生の頃、宿題やテスト直しを手伝おうとするとキレて暴れて泣き喚いてプリントをビリビリに破いていたトラジ(仮名)が!!

あの!2年生の頃、あんまりモタモタやってるもんでちょーっと横から手出しして宿題手伝った日には「ボクはもう生きてる価値がないんだ……」と寝る前にフォローのしにくい嘆きをメソメソメソメソ延々と耳元で囁き続けたトラジが!!

(さすがに2年生の頃のヤツは冗談抜きに心配して、「自己肯定感」「子ども うつ」などを検索しまくり、それからもう本人の許可なく勝手に手伝うことは自尊心を破壊する行為なのだなと理解して境界線と人権思想?に目覚めた母は、どんなに次男のやってることが鈍臭くてヤキモキして横から手出し口出ししたくてたまらなくても、ごくりと飲み込んでDJあおいさんのブログでも読んでやり過ごすことにしたのでありました)

ついに!ママ・手伝って・と!!

イエスイエス、乞われればそりゃーもう全力で手伝いますとも。
(そして乞われなければよほどのことでない限りは決して手伝わない)

そうかそうか、追い詰められてようやく出せたか援助希求。ここまで長かったなぁ、と感慨深い。

ロバを水飲み場に連れて行くことはできても、水を飲むのはロバの意思だからなぁ。この手のタイプは(私がそう)無理やり水飲み場に引っ張って行くとそれだけでもう反抗挑戦的になってしまって意地でも口を開けないまであるから、辛抱強く口を開くのをかれこれ3年?気長に待ってみてよかったよかった。(一種の賭けなのでお勧めはしません)

これは今まで自分が本能的になんとなくやっていたことの言語化なんだけど、特に気難しいタイプ・育てにくいタイプの子どもの場合、子が思春期に至る前は「親は子の敵に回らないこと」が結構大事なんじゃないかと思っていて。

世間の大変さはちゃあんと世間サマがそのうち教えてくれるので(経験者は語る)、わさわざ親が教えてやらんでも大丈夫だぁ…就職すればお金を対価に世知辛さは嫌でも味わうのですし、おすし。

ただでさえ発達特性があって集団生活がニガテで、保育園・幼稚園・小学校と、何をやってもうまくいかず、周り中が敵だらけの凸凹タイプのお子さんにとって、親が「世間の常識」側に立ってしまうともう孤立無縁になってしまうのではないかと。

なんとなくだけど、世間の風の強さ冷たさをとっくり味わうのは思春期以降で十分なんじゃないかしらと思っていて。(個人的な意見です)次男のような凸凹くんにとって、せめて家の中だけは、「ありのままの自分」を否定されない場所であってほしいなと。

(まぁ私も次男が小2の頃まではイロイロイロイロやってしまっていたから偉そうなことは言えないのだが)

そのために親は全力で風除けになる。思春期まではね。まぁいきなり暴風雨の中に放り出すわけにもいかないから、思春期以降に親に反発されたとしても、風防を外すのは段階的にやるだろうと思うけど、少なくとも思春期前はなんも考えずに全力で風から守ってやっていいんじゃないかしらと思ったりしている。

それは別に親が学校と敵対して「ウチの子は宿題が負担になるので宿題を出さないでください!」とか「ウチはやらせませんからね!!」と担任の先生に果し状を突きつけて反抗挑戦的にやり合うことではなくて。

担任には「宿題をやらせられないダメな親ですみません!!」と平謝り(のポーズ)、我が子には「大丈夫、心配しなくていい」と言ってやれたらと。あくまで理想としてはね。

さて、手伝ってもいい!のゲートがガシャーンと開いて、各馬一斉にスタートしたものの、あと1時間半しかないのにみっちり20問ずつの小数点の割り算の筆算がドリルで10ほども残ってる。(いやん。オラわくわくすっぞ。)

とりあえず次男がノートに問題を写しまくり、私が真向かいから逆文字でじゃんじゃん答えを書きまくる。(写真参照)

解きながらたまにこれどうやるんだっけ?とそらっとぼけて次男の理解度を確認する。

(うーん、小数の割り算難しいなぁ、余りがあるヤツは全滅か。余りの時に小数点を戻すのを忘れるというか最初にズラしてる意味がよくわかってないんだな…答えを四捨五入するヤツはあと一歩というところだな。まずは筆算のケタ数をキッチリ縦に揃えるのをある程度みっちりやらないと小数点のある割り算だと厳しいものがあるか…字が雑で汚いからなぁ…特性的に視野が狭いのもあるし…その辺マス目がないところでもできるかどうか…まぁ最悪計算機あるからな、とりあえず現段階での理解度としてはそんなところか)←以上全て心の声。

役割分担と作業が軌道にのって次男の情緒が安定したところを狙ってちょっと訓示を垂れる。(このタイミングは気をつけないと場合によってはリミット切れて忠告を受け入れないどころか癇癪爆発になっちゃうのでホント野生の勘頼り。)

「これからはもう少し早い段階で手伝ってを言えるようになろうな。大人になって仕事しててもそうだからね。」

「え?そうなの?」と次男。

(よしよし、反抗挑戦なく話にスーッと入れたな。今は素直モードだ。チューリップ開いてる、アドバイスが響くチャンスタイムだ)

「そうだよー、ギリギリまで抱え込んでのタイミングで援助希求されたら周りはたまったもんじゃないっつーーの。せめてスケジュールに余裕がある段階でSOSを出そう。そして助けを求めるときは、可能ならば、どこを助けて欲しくて、どこなら自分でできそうなのかも見極めてお願いしよう。」

というようなことを計算しながら訥々と話す。

次男は「へぇー、ふぅーん」と適当に相槌を打っている。まぁ聞いてるか分からないけど、反発しないだけヨシとしよう。私の考え整理を兼ねて。

「援助希求が通ったらお礼と今後もしその人が困っているときは助ける気持ちを持つのも大事だぞ。」

「へーへー」

(ああこれはもう響いてないな。ちょっと欲張って訓示が多過ぎたな。まぁいいや)

と、まぁこれこのように、宿題を手伝ってやるという人質をとってコチラの話を聞いてもらうタイム。勉強自体はまぁ別の機会に。

今日のゴールは、「嫌だったけどママに援助希求ができてよかった」と次男が思う、というところなので。

で、なんやかんやであとドリル最後の1ページ、残り17問!というところでタイムアップ。

気持ちよく終わらせて「援助希求できてよかった!」と思うのも大事だけど、「ギリギリ終わらなかった、次からはもっと早く手伝ってもらおう」と思えることも大事なので結果オーライかな。

ずっとずっとネズミくん優先で次男はほっぽって育ててしまったツケが溜まってるので、ここから中3くらいまでは次男優先でいきたいな、と思っている。

私も不器用な人間なのでいっぺんにあれもこれもはできないタイプで…きょうだい児に手をかけるのはこれから順番順番にだよなぁと思ってる。

とりあえずは終わらなかったにせよ、次男がいい笑顔で宿題を終えたのでよかったな、と。

もちろん先生には平謝りでごわす。三男の分は時間ギリギリセーフで出せたけど、その後次男の提出は締め切り時間を過ぎてしまったし。もうごめんなさいしかない。2人分提出なのだから、あと10分早く切り上げるべきだった。(反省)

担任の先生は次男の特性や性格にめっちゃ理解のある方なので(まぁ1学期に色々あって理解が深まったのもある)、ドリルがあと1ページ終わらなかった点については謝り倒してなんとか極刑は免除していただいた。(もともと先生も本気で仰っていたわけではない)

そして今回計算ドリルを優先して半分も終わっていない夏休み専用ワークについては、オンライン期間中に「できれば」終わらせるという形でお許しをいただいた。やれやれ。

何より次男が自分から「援助希求を出せた」ことを本気で一緒に喜んでいただける方なので、本当に今年は恵まれている。

さらに次男の貸し出し用パソコンの不具合があって直してもらっている間、(今日のオンライン学習中に発覚したらしく、今日の課題提出時に持参するように本人には言ってあったんですけどーというわけで課題提出後に一旦家に取りに帰った)去年の担任の先生、一昨年の学年の先生と話す機会があり…

過去に関わった担外の先生方も今なお次男を温かく見守ってくださっているんだなぁとありがたく思った。(次男がなんだかんだと目につく、普通のワクに収まり切らない興味深い個性だということもあるだろうけど)

来年こそは、夏休みの宿題を期限までに終わらせられるといいなぁと思う。(その前に冬休みの課題があるだろう)

そもそも宿題ってのは「学習」とは別物と私は捉えているので、じゃぶじゃぶ手伝うことに全く抵抗はない。まぁ学校外に出すようなコンクール作品の類は手出ししたらまずいだろうけど、ドリルとかワークとかはもう全然。

あれはなにかを伸ばすものではなく「作業」なので、とりあえず期限までに提出すればOK。その中でわからないものがあれば、宿題を済ませた上で、もう一度期限のプレッシャーから解放された上で自力でやってみてもいいし、別の問題集で勉強してもいい。

宿題の「嫌さ」はあれは無理やりやらされるから嫌なんであって、やってもやらなくてもいい状況での「学習」は楽しいもんだと思ってほしい、理想を言えば。まぁなかなか忙しい現代社会でやってもやらなくてもいいことをやる時間なんてないんだけどね。

でもやっぱり、本人が「やりたい」と思わないと学習に意味なんてないんじゃないかと思っていたりする。宿題だから嫌々やる、ではなく、テストで悪い点数取りたくないから嫌々やる、でもなくて、「知らないことを知りたい、わかるようになりたい」という思いで学習に取り組んでほしいなぁと思う。欲を言えばね。

今回課題提出から帰ってから、次男に「残りの17問だけ今やっちゃおう」と促すと、まぁ嫌々ながらも、「やってみっか」くらいのスタンスで残りをできたので良かったと思う。

「締め切り2週間延びたから、とりあえず答えを見ないでやってみそ、わかんなかったら教えてあげるから」

と促すと、えーーーと言っていたけど、まぁ今日の宿題の「手伝いの借り」あるせいか、案外素直に取り組めた。小数の四捨五入は17問やるうちになんとか理解できたみたい。あとは小数の余りが出る小数の割り算か。このリモート期間になんとかマスターできるといいなぁ。

まぁボチボチやります。明日も仕事だし、今日は疲れたので早仕舞い。うんうん、今日は次男と私にとって、それなりに良い日だった。よきよき。

ちなみに三男は、次男がニャーニャー騒ぎ出す前に、オンライン授業が終わった段階ですぐさっさと写真を見て終わってなかったミニトマトの観察カードをやり終えていました。この面倒なことを先にサッサとやるソツない感じ、間違いなく旦那の血だなぁ。いいなぁ。

※巻末の写真のドリルをやった日付はウッカリなのかわざとなのかは知らんけどかなり間違っています。ノートを見直すに、日付の横にチェックを入れた分が今日やったものと思われる。6個くらい?いやはや。しかし本人にとってめんどくさいやつを残してあったのでみっちり筆算ばっかりで大変だった。私の認知症予防の脳トレになったわ。やれやれ。

#せみしぐれ 、アカペラ別バージョン。夏の終わりによかったら聞いてって。「どこまでも行けるよ、なぁ、キミとなら」
https://youtu.be/A8_LhXNd_gk

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