ひと夏の後悔
夏が終わった時に私には何も残ってなかった
あったのは思い出と後悔と惨めな自分。
多分これで最後の元彼話になると思う。
未だにあんまり思い出したくない昔の話だけど、書くことで消化したい。
彼は職場の同僚だけど全然接点がなかった。
同期に紹介してと頼み込んで、社内合コンをセッティングしてもらって、デートまで漕ぎ着けた。
とりあえず見た目がタイプだった。
ざっくり言うと、ダルビッシュみたいな感じの、
10人いたら8人はイケメンと言う外見をしていた。
社内だからとかなんも関係なく、私は彼にアプローチをしたし、彼もそれを喜んでいる節があったと思う。
(少なくとも最初は)
3回目のデートでお台場に行った時に告白されて私は晴れて彼女になった。
背伸びをしないと届かない彼を見上げて、
エスカレーターではちょっとだけ私の方が背が高くて、
2人で笑いながら、お互いの目を見ながら、夜風に当たった。
多分あの時が彼との恋愛のピークであった。
あの後、何度お台場に来てもふとそのことを思い出す。
その後、社内で付き合ってることが広まると、彼からは距離を置きたいと言われた。
彼は交際を秘密にしたがっていたのは知っている。
広まったのは私側からだった。
彼に申し開きをしたい私は、住んでいる街まで行って、彼を待った。
誠意を見せるにはそれしかないと思っていた。
その後、彼とよりを戻したけれど、それも3週間ばかりで終わった。
私の一人暮らしの家に来た彼にベランダから手を振ったり、彼の家で洗濯物を一緒に畳んだり、決して美味しいとは言えないタイ料理屋に行ったり、一緒に電車に乗って会社に行ってホームでさりげなく別々になったり、ポケモンGOを2人で始めてみたり、それも全て3週間の間の出来事。
文字通り一夏の恋で、そうなった原因は全て私。
多分読んでる人は、ほんと浅はかな女だと思うだろうし、事実そうだと思う。
基本的に自分のことしか考えてなくて、全ては自業自得である。
なんで周りに話してしまったのかと思ったけど、多分嬉しかったんだと思う、そして彼の気持ちを甘く見ていた。私は許されると思っていたし、それだけの価値があると勘違いしていた。
別れの気配は漂っていた。
しばらく連絡のペースが落ちた後、LINEで、
もう個人的に会うのはやめよう
そう言われた。
あ、別れるっていう単語すら使ってくれないのか、彼の中では付き合ったことは無かったことになってるのかと、別れたという事実以上に悲しかった。
もう一度別れた原因も、広まりすぎた交際だった。
もう誠意を見せる機会も、一切与えられることはなく、私と彼はそれっきりである。
私は彼のLINEを消して、寂しさを紛らわせるように色んな人と遊んだ、社内外問わず。
カスすぎてあの頃の自分を記憶から抹消してあげたい。多分疲れてたし、つらかったんだと思うけど、ストレス解消の方向が間違ってる。自分がメンヘラなのも忘れていたから、あの期間は割と地獄だった。
(重ねて述べるが、自業自得なのは承知している)
彼と繋がっていたFacebookは彼が結婚するにあたり、ブロックされていた、ああ、せつない。
その後仕事を辞めた私はもう彼を眺める機会もない。
もうすぐ私も結婚する、
でもこの後悔を消化するにはもう少し時間がかかりそうだ。
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