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ハイボール濃いめでお願いします#14吞まれるから飲む、それがアル中 其ノ弐

すっかりサボってました、このシリーズ。
前回は約一か月前だったんですね。
GWは自宅でワッショイしてましたか皆さん?
僕は会いあ変わらず無職で毎日がGWです。

前回の続き

京都から夜逃げして東京の青空の下、なけなしの金で買った東スポに救われたマッキーは、風呂屋のボーイを卒業し晴れて歌舞伎町交番の真裏に佇む、中銀ビルの2階に「Bar0412」をオープン。

店名の由来は当時付き合っていた女性の誕生日という似合わないロマンチックネーミングセンス。
店名の由来はマッキーに相反するが、出店したビルはお似合いで3、4階の共同便所で変死体が出て5階は霊道。
店を出したらすぐにビルのオーナーが変わりスキャンテックビルにビル名が変わるが、中銀ビルの看板は外さないラフでオカルトな雑居ビル。

休みは度外視、入浴はサウナで住居は店。酒を提供して酒を飲んでたら4月12日生まれの方と破局したが、やりがいのある日々を送っていた。

彼の外見に一切触れていなかったがザックリ説明すると、中肉中背の金髪チョイロン毛で無駄に直毛で毛量が多い。
歯がほとんどなくて理由は、京都時代に店で輩が難癖をつけてきたので店の外で話付けようとしたら殴られる、パン食べてたら抜ける、爪楊枝で失うとギャグ漫画みたいな抜歯の経緯。

それでも彼は口内は不自由だけど不自由なく暮らしていて、常連の女性客に手を付けるのは日常茶飯事。
「店の女に手を付けるならガッツリやる、じゃなきゃ一切手を出さないかだ」なんて為にならない名言を酔ってほざいていた。

傍から見たらモテナイルックスだけど学生時代に苦い経験を味わいまくったせいで懐に飛び込ぶまではイエスマンで、飛び込んだら適度なダメ出しをして安心感を持たせるテクニックを習得し都合のいいラブメイトの量産をしていた。
Bar0412の常連ウィメンズは前頭葉が半分機能していないのも成功の要因ではあります。

やりたい放題、飲み放題のマッキーも恋はするもんで、裏カジノで働いているポップコーンさんが店に連れてきた写真家のアキちゃんに一目惚れ。
マッキーの求愛にアキちゃんは前頭葉がフルで機能していたので初回から巧みにスルーしていたのに、諦めることを知らない男「牧野勝弘」の求愛に海馬が支障をきたし交際が始まってしまった。

住居が店の彼氏を自宅に住まわせ、チョッパーハーレーでダーリンの店に来てソフトドリンクで済ましたりすることもある熱々ぶり。
不埒なマッキーは一途になり、アキちゃんは程なくしてご懐妊。
住所変更したら借金取りに身柄を抑えられるマッキーは、アキちゃんの両親に事情を説明し事実婚という形をとった。
昭和の頑固親父ならマッキーをショットガンで撃ってもおかしくないが、アキちゃんの両親は寛大だった。

計画性の無いズボラな男に寛大な計らいは、一時の幸せと堕落への道標を提供してしまう事と成った。

其ノ参に続く

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