「女子だから将来を真剣に考えたほうがいいよ。」
私は医学部の学生なのですが、実習で現場の先生と話すと必ずと言っていいほど将来の人生設計の話をされます。
「この科は女子が少ないからやめたほうがいい。」
「この科は夜呼び出されることが少ないからおすすめ。」
別にこちらから相談を持ち掛けたことはないのですが、
どうしても現場を見てるとよかれよかれとアドバイスしたくなるらしい。
後輩と話すと、将来は外科志望の女子もちらほら。
ブラックジャックに憧れて医学部を目指したという人も。
実習で現場の話を聞き、あきらめようかな、、という人が学年が上がるにつれて増えます。
なんか切ない。
まれにバリキャリの奥さんと共働きして、家庭のこともバンバンやります!という先生にも出会えます。
「同じような教育を受けて、同じような能力があるのに、将来に制約がかかるのはおかしい。
妊娠出産以外のことは男性だってできる。
優秀な女子学生が働くことは、社会、患者さんたちにとっても大事なことだよ。」
そんな一部の先生のありがたいお言葉に希望を持つ日々。
実際は「働く女性」というイメージより、
「家庭的な男性」というイメージに対する風当たりのほうが厳しい気がする。
女性はなんとなく両立せざるを得ない雰囲気がある。
だから、子育て支援は女性にとっての強烈なアピールポイントであるし、
休みを取らざるを得ないのは女性だ。
結果として、それは女子学生の入試差別にもつながったのだが。
男性が家庭との両立を考えたとしても、まず
「なんで奥さんじゃなくて君が両立させないといけないの?」
という空気感をまず乗り越えなければならない。
仕事も頑張りたい男性にとって、これはかなり大きなハードルだと思う。
奥さんが両立を試みる方がが夫婦トータルのダメージは少ないのかもしれない。
けど、
結局何のために働くのか、とか
人生の喜びってなんだ、とか考えると、
家庭での自分の役割をしっかり考えることは、
どんな人にとっても価値のあることだ。
今はギリギリ自分の役割を自分で決めれる時代かなと思う。
上の世代を参考にしすぎて、不必要なしばりに苦しむのはもったいない。