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記憶、の、味。


かつての話。



取材で訪れたお味噌屋さんで

「甘酒にするとおいしいから
  一手間かかるけれど作ってみて!
  本当においしいから!」

と、米麹を頂きました。

はじめまして。米麹さん。
貴方の扱い方は伺っています。
よろしくお願いします。


折角なので作ってみたんですよ、甘酒。

ただ、本当は僕
甘酒が苦手だったんです。

でも折角だし、
ダメだったらその時考えようと
作って飲んでみたんですよ。

すると、僕の概念を変えてしまう程
甘みに溢れておいしかった。

兎に角あまい。
米麹しか使っていないのに、しっかり甘い。
さすがお味噌屋さんの米麹。
素材勝負、素材が良い、とは、このことか。

そして僕が苦手だったのは
酒粕の甘酒だったと判明し、
米麹の甘酒はだいすきになった。

( 今は酒粕の方も飲めるが米麹の方がすき )



先日、今度はお豆腐屋さんで
米麹の甘酒のもとが売っていたので
よろこんで買ってきた。
( 基本売られているのは酒粕の甘酒 )

またあの感動に再会できる、そう思っていた。


違った。


今日のこれもまたおいしい、が、
あの時の味は圧倒的に超えられない。

同じ米麹の甘酒なのに、ね。

素材の妙も去ることながら
手作りや、思い出って、
魔法がかかっているよね。


僕らは食物を摂取することと同時に
記憶を食べているのだ。

比較対象、誰と食べたか、どんな環境だったか、

無意識の摂取。反芻。


物事って、日々更新、できるんだろうね。

ちゃんと自分の中に残っていれば、
更新されても、
消えることはないんだろうね。

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Miki Tokiwa
このサポートは、基本的に、僕の、お勉強や、成長の為に、使わせていただきます。 キモチと、キモチが、交われたら、、よしなに。