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人の趣味にのっかる

そうそう。
前回の記事では、「好きな食べ物」の話から、会社のシステムとかマニュアルの話に変わり、仕事のしやすい環境を与えてもらっている事を認識することでちゃんと仕事として成り立っているんだと理解するのが大切なのだという話をした。

別にそんな話がしたかったわけではなくて。
ミスドやファストフードの大手はいろんな機材とノウハウを生かして全国展開をしているだけなのであって味にもこだわってはいるのだろうけど、もっともっとたくさん美味しい店は存在しているのだという話がしたかったのである。

たくさん売ってあるものが正解ではないし、みんながよく口にしているものが正義でもない。
マクドナルドもコカ・コーラも、カップヌードルも、ヤマザキパンに日高屋、富士そば……どこに行ってもあるようなお店が世の中には点在しているが、その良さと言ったら、「どこに行っても同じ味」が食べられることである。
これで言ったらサービス店なども同じで、どこへ行っても同じサービスが受けられるお店が繁盛するというのは当たり前なことだ。

日本人は特に安定したものが好きなのかも知れない。
安定していつもあそこのを買ってるとか、売りきれないとか、穴場なんだってのがどうやら好きだよね。



話をまた元に戻すが、僕の友人はミスドのドーナツは「味が安定している」と言う。格別ほっぺがぶっとぶほど美味しいわけではないが、しかしどれを食べても必ずおいしいのだと。けなしているようで、これは大切な要素だ。それにやはりそのおいしさをどこに行ってもだいたいの街で手に入るのは魅力的なのだという。
ただ、冒険が足りないということで、いろんなドーナツ店を探しているのだそうだ。(探しているのはドーナツだけじゃないのだけど)


僕はそれを聞いて、ドーナツってのはそんなにも奥が広いのかと感心したものだ。そんなふうに言われてみれば手軽でおいしい。それに、ケーキでもなくパンでもなく肉まんでもなく、ハンバーガーでもないときはドーナツが丁度いい。あとは合わせる飲み物を選ばないのはいいところかもしれない。
肉まんにコーラとか、コーヒーは聞いたことないもんな。


穴が空いている分少ないじゃないかと感じる人はなぜかいなくて、逆に穴が空いているからこそ美味しいと、みんな思っているんじゃないかと思うくらいだ。確かに、たまに普通のパンでもあるように、「外はカリカリで中はふんわり」なものを食べていると「真ん中がモサモサするなぁ」と、頭の片隅でちょっとだけ思っている事がある。ドーナツにはそれが少ない。僕が思うに、ドーナツの美味しさとはそれではないかと思ったりする。


いや、ホントのところどうなんだろう?
僕の友人以外の、ドーナツ好きな人に聞いてみたいところである。今度聞いてみよう。

僕はドーナツをそこまでおいしいものかと考えたことなかったのだけど、確実に揚げ出し豆腐よりは人気でしかも色んな種類があって楽しいかわいい、といいところがたくさんなのである。

人の趣味に乗っかって自分も楽しむのもアリアリだなと思った、という話である。この話がしたかった。

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二ノ宮金三郎
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