『居酒屋といい男』
こぢんまりとした居酒屋が好きだ。
わいわいと騒ぐのも好きだって言うひともいるんだろうけど、だいたい30歳過ぎた頃に、おとなしくしっぽりと呑むのが楽しくなる。立ち飲み屋だったり、丁寧に焼いてくれる焼き鳥だったり、カウンターだけのお店だったりを好んで覗き回るのだ。
ステキなお姉さんがいるお店だと尚良い。
立ち飲み屋さんだとツンとサバついたヤンキーっぽい子、焼き鳥屋さんの大学生、和食屋さんのやや歳上のおしとやかなお姉さん。
それを目的としているわけではないけど、居れば尚良しという感じ。
男の我々はそんな感じで勝手なことを言っているが、女性はどうなんだろう?いい感じの男性が働いているところは少ないように感じる。良くて大学生くらいのさわやかな男の子くらいだろうか。たまぁに、ナイスガイがいるけど、だいたいがキッチンにいて、顔を出すことはほとんどない。…自分のことはさておいて。
そういう意味では、カウンター越しにちょっと話のできるこぢんまりした、日本酒に詳しい居酒屋があると良い。尚且つ女の子が入りやすい方が良いよなぁ。隠れ家っぽくて、きれいで、ちょっとおしゃれで、料理とかの勉強にもなって、そして「いい男がいる」お店だ。
そういうのって、ないかな。
実を言うと、僕は昔からどこでもナイスガイを探している。いや、そういう趣味ってわけじゃなくてね。イケメンではなくてナイスガイな。
なんかこう、優しくて、運動できそうで、仕事もできそうで、清潔感があって、とか、とか…そういうのだ。
そうやって探していると、けっこう…ね、けっこういないもんなんだよな。…自分のことはさて置いて。
つまりは女性って、いい男を見つけるのにすごく苦労してるんじゃないかって思うんだな。必ずしも自分の考えているようなひとと仲良くなれるとは限らんしね。
…自分のことはさて置いて。
そういうのを考えた時に限って…
「いいひといない?」
なんて言われる。
誰かいないかと探してみると、意外と「いいひと」ってのが見当たらない。…自分のことはさて置いて。
っていうのは、だ。
友達から見た僕というのは、その……いい男なんだろうか?と問うてみるといい。
ってことなんじゃなかろうか?
そう考えた時に自分ってどう見えているんだろうか?とか、清潔感とかの基準が低いのかな?とか、恥ずかしくない格好してるか?とか、変な会話の内容していないか?とか。考えてもいいんじゃないかなって思ったのな。
第三者から自分を見ることをしてみよう、これからの僕は。